2013 Fiscal Year Research-status Report
端末密集による無線LAN品質低下の改善に関する研究
Project/Area Number |
24500075
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
妙中 雄三 東京大学, 情報基盤センター, 助教 (50587839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 雅哉 東京大学, 情報基盤センター, 准教授 (90217943)
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Keywords | 通信品質 / 端末密集 / 混雑 / 無線LAN |
Research Abstract |
昨今のスマートフォンやM2M/IOT等の爆発的な普及に伴い、無線LANを使う機器はPCに限らない形となった。2020年までにはセンサ機器やスマートメータ、スマートフォンを含む モバイル端末数が約 500 億台まで増加すると予想されている。また、スマートフォンによる携帯電話 通信網の帯域圧迫が深刻な問題として挙がっており、今後5年で10倍に増加する事が予測されている。携帯電話網の帯域圧迫により、これらの通信は無線LAN経由で送信するオフローディングが積極的に実施されている。会議やイベント会場、レストラン・カフェ等の人(と小型でバイス)が密集する場所では、無線LANへの接続・通信が集中してしまい、著しく品質の低下し、ひいては通信が不可能な状態となってしまう。 平成25年度は、平成24年度に引き続き(i)端末密集に起因する無線LANの通信品質低下の緩和と、(ii)複数の無線LANが重複して設置されている環境における品質低下を適切な無線LANの切り替え手法について研究を進めた。平成24年度では、大量の端末が接続した無線LANにおける、アプリケーションの品質要求に応じた優先キュー制御を行い、端末毎のチャネル占有の割合を制御する手法であったのに対し、平成25年度(i)では、1つのチャネルでデータ送受信に利用できる合計チャネル占有時間を最大化する制御手法の検討を進めている。各レイヤでのプロトコルレベルにおけるチャネル占有時間の詳細調査をシミュレーションで行っており、今年度はその途中まで完了している。 (ii)では、MACレベルの情報を用いてレイヤ4での無線LAN切り替え手法を提案した。複数の無線LANが存在する場合には、通信品質の良好な無線LANに切替える必要がある。この点を踏まえ、本手法ではレイヤ2(MAC)レベルでのチャネル品質を用いた適切な無線LAN選択と同時に、通信継続のためにレイヤ4でのエンド間の無線LAN切り替え制御手法を提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画と同程度の進捗である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度から継続して、データ通信に係る合計チャネル占有時間の増加を目指す制御手法に取り組む。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
海外への最新の研究動向調査を計画していたが、論文執筆等を行う直前の最終年度に実施し、即座にその内容を論文内に反映させる事が適切と考え、次年度繰り越しとなった。 次年度の研究費は、本研究の最終年度にあたるため、国内外での最新の研究動向調査と専門家との意見交換・打合せの為に使用する。また、それらの動向調査・得られたコメントなどから研究内容の高度化をはかり、対外発表のためにも利用する予定である。
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Research Products
(2 results)