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2012 Fiscal Year Research-status Report

内的ダイナミクス検証のための皮質神経活動の時空間解析

Research Project

Project/Area Number 24500286
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionKyoto Sangyo University

Principal Investigator

伊藤 浩之  京都産業大学, コンピュータ理工学部, 教授 (80201929)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords視覚皮質 / 多細胞データ / 変動性 / 時空間活動 / 自発発火 / 相関
Research Abstract

脳が固有に持つ内的ダイナミクスと外部刺激入力とのインタラクションにより情報処理が遂行されるという作業仮説の実験的検証のための基礎データ解析が本研究の目的である。初年度は、研究の方向性を検討するために必要となる神経細胞の時空間活動データの記録を行った。麻酔下ネコの視覚皮質に4本のtetrode(4重極)電極を一辺500μmの正方形状に配列した自作電極を刺入し、受容野が少し重なった複数細胞の同時記録を行った。個々のtetrodeの深度は電動ドライブにより細胞記録(S/N比)に最適な位置に調整して記録を行った。1回の刺入トラックでは、4本の電極を2-3層、4層、5-6層と段階的に移動させ、異なる層でのデータを取得した。記録した多細胞データはコンピュータ上の弁別ソフトウエアを用いて異なる細胞の活動に分離を行った。4本のtetrodeでの記録では20~30程度の細胞活動の同時記録が可能であった。各記録点では最初に、モニター上に刺激を提示しない無刺激条件下(暗闇)での神経活動を30分間程度記録し、次に、すべての細胞の受容野をカバーする広範囲に光スポットを定常的に提示した。視床での先行研究と同様に外因性の時間スケールを含まない定常刺激提示下で観測される内因性の時間変化のデータを40試行程度取得した。また、皮質の最適刺激である格子刺激に対する反応の記録も行った。16方位の格子刺激に併せて、無刺激(暗闇)も含め、17刺激セットを40試行程度繰り返し、各刺激に対する多数の細胞活動を記録した。得られた多細胞データの解析の手始めとして、格子刺激に対する活動における試行間変動性の統計解析を行った。同一の刺激を繰り返して提示した場合でも、細胞の反応には大きな統計的ばらつき(変動性)が存在し、この変動が細胞間で相関していることを確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今後の研究の方向性を検討するために必要となる多細胞データを取得することが出来た。博士後期課程大学院生の圓山の補助を得て、試行間変動性およびその細胞間相関に関する統計解析を行い、学術論文としてまとめる作業が進行している。実験で使用する視覚刺激提示システムのソフトウエアを開発し、不具合を外部業者への委託により、修正を行った。新しい実験システムを用いた視覚皮質からの記録実験の準備も整備された。

Strategy for Future Research Activity

博士後期課程大学院生の圓山の補助を得て行った試行間変動性およびその細胞間相関に関する統計解析を学術論文として公表する。定常的光スポットおよび無刺激条件下での多細胞データの統計解析を開始し、試行間変動性とその細胞間相関および発火率とスパイク相関の非定常変動の統計解析を行う。また、麻酔下ネコを用いた多細胞記録実験を継続する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

今年度は研究の進行状況などから当初予定していた北米神経科学会への参加を行わなかったため、海外出張旅費として計上した予算を執行しなかった。この繰越金478,683円に次年度請求分1,200,000円を合わせた1,678,683円を次年度の研究費として使用する。使用計画の概要は、物品費(神経データ記録実験のための薬品、ガス、医薬品など)358,683円、旅費(国内学会および北米神経科学会)450,000円、人件費・謝金(大学院生データ解析、資料収集)400,000円、その他(学術論文公表のための英文添削および掲載費)150,000円、その他(初年度に開発した視覚刺激呈示システムソフトウエアの改善作業の外部委託)320,000円を計画している。

  • Research Products

    (3 results)

All 2013 2012

All Presentation (3 results) (of which Invited: 2 results)

  • [Presentation] Design of multi-electrode array for homogeneous samplings of differently orientation tuned unit population2013

    • Author(s)
      Y. Maruyama and H. Ito
    • Organizer
      第36回日本神経科学大会
    • Place of Presentation
      京都国際会議場
    • Year and Date
      20130620-20130623
  • [Presentation] What spontaneous activities tell us about the brain?2013

    • Author(s)
      H. Ito
    • Organizer
      神経科学と統計科学の対話3
    • Place of Presentation
      統計数理研究所
    • Year and Date
      20130218-20130219
    • Invited
  • [Presentation] Correlated spike count variabilities in visual cortex and their stimulus dependence2012

    • Author(s)
      H. Ito
    • Organizer
      Workshop on statistical aspect of neural coding
    • Place of Presentation
      Kyoto University & Ritsumei University
    • Year and Date
      20121101-20121102
    • Invited

URL: 

Published: 2014-07-24  

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