2014 Fiscal Year Annual Research Report
高解像度イメージング法を用いた興奮性シナプスの構造解析
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24500405
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩崎 広英 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30342752)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | シナプス / 光学顕微鏡 / 電子顕微鏡 / コネクトーム |
Outline of Annual Research Achievements |
脳は膨大な数の神経細胞がシナプスを介してネットワークを構成することで、多彩な高次機能を実現する。個々の神経細胞がどのように回路を形成しているかについて網羅的に記載することは神経回路レベルからの脳の理解を深める上で重要であるが、神経細胞間の結合様式を網羅的に明らかにするには、広い範囲をカバーすると同時に微細な構造であるシナプスを可視化するイメージング技術が必要である。本研究では電子顕微鏡技術と光学顕微鏡技術の融合的手法を確立し、脳の広い範囲における興奮性シナプスの局在について解析することを目的としている。昨年度までに、超薄連続切片自動回収機ATUMを用いた切片回収および広範囲からの光学顕微鏡像の自動取得システムおよび得られた画像の三次元再構築化法を確立した。最終年度は微細形態解析のための電子顕微鏡による画像取得に関する技術的基盤を確立した。一連の研究を通じて、ナノレベルでのシナプス観察と大脳皮質全層をカバーする広範囲での神経組織構築の観察が可能となった。今後は本研究により確立された技術を適用して興奮性シナプス結合を介した神経回路に関する詳細な解析に役立てると共に、抑制性シナプスを介した神経回路やニューロンーグリア相互作用に関する研究にも役立てる。さらに二光子顕微鏡を用いたin vivoイメージングと組み合わせることで、神経細胞の活動やシナプスの可塑性と神経細胞の結合様式との関連についても役立てる。
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Research Products
(7 results)