2014 Fiscal Year Research-status Report
三次元動作解析システムによる強制吸気・呼気時の胸郭運動評価
Project/Area Number |
24500613
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
花山 耕三 川崎医科大学, 医学部, 教授 (80189589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正門 由久 東海大学, 医学部, 教授 (10173733)
児玉 三彦 東海大学, 医学部, 講師 (90317777)
笠原 隆 東海大学, 医学部, 講師 (00366014)
青野 宏治 東海大学, 医学部, 助教 (30459416) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 呼吸リハビリテーション / 三次元動作解析システム / 胸郭運動 / 排痰補助装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、機器による強制吸気・呼気をはじめとするそれぞれの手技を三次元動作解析システムを用いて評価することにより、最終的に有効な呼吸リハビリテーションにつなげることを目的とする。 平成25年度までに健常者での検討を行ったが、被験者は男性のみであったため、平成26年度は性差を検討するために健常女性被験者についてのデータ収集を開始した。さらに、排痰補助装置を使用する代表的疾患である筋ジストロフィー患者4例において体位を変えた場合の排痰補助装置使用時の胸腹部体積変化について検討した。健常者では45°リクライニング位では腹部の体積変化が小さくなっていたが、筋ジストロフィー患者においてはむしろ腹部の体積変化が大きくなる傾向が認められた。また、他の代表的疾患である頸髄損傷患者における検討を開始し、脊髄損傷患者が多い施設での実験システムの構築を開始し、予備的研究として安静時呼吸と深呼吸の呼吸パターンを検討した。頸髄損傷患者5例での検討では、いずれの症例も安静呼吸時に比べ深呼吸時の体積変化は、健常者と比較して上部胸郭、下部胸郭コンパートメントの増加は少なく、腹部コンパートメントの増加が大きかった。 以上の知見に関しては、次年度に関連した学会において3題の発表を予定している。今後は、性差についての検討を行うとともに、筋ジストロフィー、脊髄損傷患者においてさらに検討を重ね、それぞれの疾患特性を明らかにするとともに、排痰補助装置の作用についての検討を続ける予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
疾患群の症例が集まらず、また新たに開始した脊髄損傷患者が多数得られる施設でのシステム構築に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、健常者においては女性被験者を集めることで性差の検討を行う。また、脊髄損傷専門施設でのシステム構築をさらに進めるとともに、排痰補助装置の導入をはかり、検討を重ねる。神経筋疾患に関してはさらに症例を追加する。
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Causes of Carryover |
実験計画の遅れにより、消耗品費が少なかったこと、学会参加をとりやめたことなどによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
疾患例計測に必要な消耗品、成果発表のための旅費、参加費、論文作成費用、校閲費用、報告書作成費用に充当する。
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