2013 Fiscal Year Research-status Report
スロー系ダンス、リズム運動が中高年女性に及ぼす効果
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24500712
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Research Institution | Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
永野 順子 文化学園大学, 服装学部, 教授 (60150744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安広 美智子 聖徳大学, 児童学部, 教授 (20239776)
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Keywords | 中高年女性 / 中等度強度のダンス / 主観的運動強度 / 脊椎アライメント / 無酸素性作業閾値(AT) |
Research Abstract |
中高年女性を対象に中等度強度の定型ダンスの効果について検証した。 1、平均年齢65歳の中高年女性(前期20名、後期15名)を対象にダンス講習会を実施した。講習前に健康状態のチェックと生活習慣、運動習慣の調査を調査紙によって行った。同時に文化学園大学研究倫理委員会の所定のフォーマットに準拠して研究倫理に関わる諸事項の確認を行った。 2、運動は1回に90分、週1回のペースで全18回実施し、内容は「ウォーミングアップ→ステップ練習→主運動」の順に組み立てた。主運動は「学校ダンス」とした。別に、運動時間を60分とした条件との比較検討も行った。 3、研究成果(1)運動時間を1回60分とした条件では3か月の継続で同一運動強度に対する主観的運動強度の低下が見られ適切な運動負荷であった。運動時間が90分の条件では運動後半30分の主観的運動強度と%HRmaxが高齢者で中年者より高くなり(p<0.05)、HRには差がないことから、高齢者の最大心拍数の低下が要因であることが示唆された。研究成果(2)ダンスが中高年女性の脊椎アライメントに及ぼす効果を検証すると、第3胸椎から第1仙椎までの長さが前屈姿勢時の長さと前屈から後屈への姿勢転換時の長さの変化量で有意に(p<0.05)増加し、椎骨間における可動性の増加が示唆された。研究成果(3)無酸素性作業閾値(AT)からみたダンスの運動強度を検証し、いずれのダンス作品においてもATの20%以上で踊られており、ソフトエアロビクスに準ずる運動強度であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中高年女性を対象にスロー系(中等度強度)ダンスの効果を検証する目的で、計18回のダンス講習会を開催した。データ集積と分析を行い関連学会にて報告した。 本年度の目標であった「姿勢への効果」と「柔軟性への効果」の検証を試みた。脊椎アライメントの測定を行い、立位時の姿勢と前後屈時の椎骨間の可動性に対するダンスの効果を第24回比較舞踊学会にて報告した。また、平成26年度に検証の予定であった「無酸素性作業閾値(AT)からみたダンスの運動強度」の検証は他大学の協力を得て実験環境が整ったため本年度に先行して実験し、同様に比較舞踊学会にて報告した。その結果はいずれのダンスでもATの20%以上の強度であるという測定結果となり、想定以上の運動強度を有するダンスであることが示された。 一方で、本年度に検証する予定であったバランスへの効果に関しては実験することが出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通りスロー系ダンスの運動効果を検証する予定であり、平成26年度は年間で計16回のダンス講習会を開催し、被験者を募る予定である。また、当研究の完成年度であるため、未だ着手していない課題について検証を試みる予定である。 平成24年度に検証する予定であった唾液アミラーゼ活性の測定による「ストレスへの効果」<安広>と心電図のR-R間隔の揺らぎの変化を測定し、この心拍変動スペクトルに現れる心臓自律神経活動から「ダンス時の自律神経活動の優位性」<永野>を検証する予定である。 また、近年、青年期になってもスキップがうまく踏めないことが問題視されていることから、3軸加速度計によるスキップの動作分析の可能性についても平成26年度の課題として取り上げる予定である。 これらの研究結果を日本体力医学学会と比較舞踊学会にて発表の予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の予定していた「脊椎アライメントの測定」について機器を購入すると他の研究課題のための諸費用が不足するため、測定機器を文化学園大学内の他の研究室より借用し、当研究に当てることとした。その分の予算を25年度から26年度への繰り越しとして使用したいと考えている。3年間の研究の進め方の問題で、多くの研究課題を設定したために、予定通りに研究が進まない場合を考慮して、できる課題から進めてきた。当初の予定に沿って研究が進まなかったために、次年度の予算に食い込む年があったり、次年度に繰り越したりする結果となった。 平成26年度の研究計画に沿って以下の研究費の配分を予定している。 1、物品費としては、唾液アミラーゼ活性の測定機器と消耗品に30万円、生活活動強度計に20万円、3軸加速度計に50万円を予定している。また、記録用VTRテープや測定記録紙、唾液アミラーゼ活性測定用チップ、心拍測定用電極などの消耗品に約5万円を予定している。2、人件費としてはダンスの指導者、実験助手のアルバイト、データ処理のアルバイトへの謝金の総計として約50万円を予定している。3、その他として、被験者を30人と想定し、被験者に関わるステップ測定用の既定のシューズ、ダンス講習中の飲料、通信費、データ送付費、交通費として約20万円を予定している。以上の他に各学会での発表に関わる費用として約5万円を予定している。
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Research Products
(5 results)