2014 Fiscal Year Annual Research Report
学生のパフォーマンスからみた米国体育教師教育プログラムの有効性
Project/Area Number |
24500715
|
Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
森 博文 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (00342379)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 隆司 奈良教育大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (90237199)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 教育実習 / 実践的指導力 / 運動観察力 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、以下の2つの課題を遂行した。①国内3大学の教育実習生の映像データを逐語記録を作成のうえ、発話数、期間記録及び相互作用行動を観点として分析作業を行った。②教育実習生の運動観察力に関するデータを分析した。 その結果、全授業の平均総発話数は、初回329.3回、最終347.9回であった。期間記録については、全授業における各カテゴリーの平均割合はマネージメント19.9%、学習指導24.3%、認知学習17.3%、運動学習38.5%の割合であった。言語的相互作用行動(発問・受理・フィードバック・励まし)については、授業の総発話数に占める割合(平均)が34.24%、また初回授業と最終授業の平均がそれぞれ28.9%、35.1%であった。運動観察力については、単に事実の指摘にとどまる発話が多く、教員養成段階での観察力育成の困難さを示す結果となった。 授業の分析を通じて、学生間の実践的指導力の差が予想以上に大きいことが明らかになった。養成段階では、先ずは授業をいかにして成立させるのか、また組織するのかという「マネージメント」に関わる能力の育成を最優先させる必要のあることが示唆された。 なお、前年度未収集の米国2大学の映像データの再依頼を行ったが、実習期間中(2月下旬)の積雪・学校閉鎖の影響で本年度も映像データの収集ができなった。2年続きの想定外の事態に際して、当初の研究期間(年度)を過ぎることになるが、27年度教育実習での映像収集を依頼しており、データが届き次第、日米のデータ比較を実施する予定である。なお、国内3大学の研究協力者へは中間報告として上記の分析結果を報告した。
|