2013 Fiscal Year Research-status Report
青少年の生活習慣病予防医療を目的とした地域連携型研究・教育拠点の構築
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24500813
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
本郷 実 信州大学, 医学部, 教授 (40209317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日高 宏哉 信州大学, 医学部, 准教授 (10362138)
小池 健一 信州大学, 医学部, 教授 (40143979)
阪口 しげ子 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (90126863)
広田 直子 松本大学, 人間健康学部, 教授 (60218857)
横川 吉晴 信州大学, 医学部, 准教授 (50362140)
市川 元基 信州大学, 医学部, 教授 (60223088)
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Keywords | 保健健康管理 / 青少年 / 生活習慣病 / 学校健診 / 検査基準値 / ピロリ菌 / 社会啓発活動 / 自治体との連携 |
Research Abstract |
科研費助成金交付2年目は、長野県内モデル3中学校の学校健診で従来の調査研究を継続し、以下の結果を得た。 1. 科学的エビデンスの構築:1)生活習慣病関連検査項目の基準値:過去7年間に県内3中学校で収集した2,750名(男子1,444名、女子1,306名、12.1-15.0歳)の健康診断検査値から統計的手法により、基準値が設定された。2)血中ピロリ菌抗体検査:3-4%の生徒に陽性者が存在するデータが得られ、引き続き対象を増やして調査を継続中である。 2. 社会啓発活動:1)第7回学術講演会開催(メインテーマ:生活習慣病研究の最近のトピックス、一般講演3題、参加者150名)、2)第5回市民公開講座開催(メインテーマ:青少年の高血糖と糖尿病、特別講演3題、パネルディスカッション、出席者150名)、3)第27回松本市健康フェスティバルで医療チームによる「家族で予防 生活習慣病:ミニドックから健康相談まで」を出展、4)中学校で「出前クリニック」実施(3校、各1回)、5)食育講座開催(1回)、6)信州大学医学部附属病院で青少年とその家族を対象とした「生活習慣病予防外来」実施(3日間、10家族32名)、7)食育を中心に、テレビ会議システムによる学校遠隔健康教育支援を実施(5回)した。 3. 自治体による青少年の生活習慣病予防事業支援:1)こどもの生活習慣改善事業(松本市)ならびに親子の食育講座(安曇野市)を強力に支援した、2)平成26年3月健康長寿を基盤とする活力ある地域づくりの推進などを目的として締結された、信州大学医学部と従来から私たちがモデル中学校での取り組みを実施している男性長寿日本一(2013年厚生労働省発表)の長野県松川村の地域連携により、同村での生活習慣病予防事業をより一層推進・発展させることになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
1. 科学的エビデンスの構築:多数の日本人一般中学生を対象として、生活習慣病関連検査項目の基準値が設定された。また、中学生において、血清シスタチンCが血清尿酸値と関連を有すること、血中ピロリ菌抗体陽性者は3-4%であることが明らかになりつつある。 2. 新たな科学的エビデンスや社会的取り組みから得られた成果をまとめて、2011年1月に初版が発刊された「“信州発”青少年の健康教育プログラム:生活習慣病予防を目指して」の改訂第2版の準備作業が年度内に終了し、2014年4月に発刊された。 3. 従来から実施している自治体との連携事業のほか、信州大学医学部と男性長寿日本一の自治体との連携協定が締結され、より強力な支援が可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 科学的エビデンスの構築:1)青少年における血清シスタチンCと生活習慣病、特に、早期腎障害、高尿酸血症との関連について、更に詳細を解析中である、2)青少年における血中ピロリ菌抗体陽性者の頻度を引き続き解析し、予防法、治療法につて研究を進める、3)社会的取り組み、特に、国内で初めて実施された「生活習慣病予防外来」、「出前クリニック」に関するデータ収集を進め、論文執筆を目指す。以上より、新たなエビデンスの集積を行う。 2. 自治体による青少年の生活習慣病予防事業支援:従来から私たちがモデル中学校での取り組みを実施している男性長寿日本一の自治体で、青少年を含む家族の健康意識調査などを通じて健康長寿に関連する要因の検討を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初計画で算出したよりも、安価で購入出来たため。 平成26年度に繰り越して、物品購入に当てる。なお、平成26年度のその他の経費は当初の計画に従って執行する。
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Research Products
(22 results)