2014 Fiscal Year Annual Research Report
食育に還元可能な野菜のおいしさ評価の再検討と成分含有量・テクスチャーとの関連
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24500944
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
井奥 加奈 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40243282)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 野菜類 / おいしさ / 官能評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
野菜の摂取量不足は慢性化している。野菜には味がないという大学生がいることは、この摂取量不足に寄与していると考えられる。これは濃い味やはっきりした味に慣れているので野菜類が持つ滋味深い味を理解しにくくなっているのであるから、味わうことに関する教育を官能評価などから体系化できないかと考えるに至った。野菜類のおいしさを理解することは野菜の摂取量の不足に貢献するだけでなく、世界無形文化遺産である和食の継承にもつながるものである。 そこで食育でも使えるような野菜類のおいしさ評価の体系化について検討した。野菜類としてエダマメとキャベツを取り上げ、ショ糖含有量と甘味の感覚強度の関連、甘味とクリープメータによるテクスチャー測定、嗜好特性について検討した。その結果、ショ糖含有量が600㎎/100gのエダマメは大学生に大変甘いと評価できるものであること、エダマメのテクスチャーと嗜好特性の検討からは、大学生にとっては、エダマメのテクスチャーとしてポリポリ・歯切れが良い・コリコリした感じが好まれていることが分かった。甘いエダマメは黒大豆未熟豆を柔らかくなるまでゆでたものであることから、甘味はエダマメの嗜好に影響を及ぼさない可能性も考えられた。 また、キャベツでは最も甘いと感じられた調理法のキャベツ(100℃で5分蒸したもの)が好まれたが、キャベツの甘味は有意ではなかったことから、キャベツからも甘味だけが嗜好に影響しているのではないことを明らかにした。官能評価の評価方法はVAS法や評点法が適切であると考えられたが、大学生21名を対象とする2%・3%・5%ショ糖溶液の識別試験では5名が正確な順位をつけることができなかった。 ゆえに野菜類のおいしさにかかわる官能評価の実施には、野菜試料とともに基準溶液を提供することでより野菜の甘味やおいしさを考えやすくできると考えられた。
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Research Products
(1 results)