2013 Fiscal Year Research-status Report
摂食過程に対応したテクスチャー用語体系の構築と動的官能評価への応用
Project/Area Number |
24500963
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
早川 文代 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品機能研究領域, 主任研究員 (00282905)
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Keywords | テクスチャー / 咀嚼 / 嚥下 / 官能評価 / 用語 |
Research Abstract |
食品のテクスチャーは食べている間に大きく変化するため、テクスチャー評価は摂食過程と関連づけて行う必要がある。本課題では、摂食過程に時系列的に対応したテクスチャー用語体系を構築し、官能評価に応用することを目的とした。H24年度に摂食動作を分類し、パターン化したので、今年度は、各用語がいずれの摂食パターンのいずれの摂食段階に対応する用語であるかを明らかにすることを試みた。 (1)各摂食パターンに対応する用語 テクスチャー評価に十分な経験のある訓練パネルを対象とした質問紙調査によって、口に入れる前に感じられる特性の表現の用語(69語)と口に入れてから感じられる特性の表現の用語(414語)に大別した(38語は重複)。さらに、口に入れてからの特性の用語414語については、咀嚼や押しつぶしなど口腔内処理をして嚥下する摂食パターンと口腔内処理をせずに嚥下する摂食パターンのどちらに対応するかを明らかにした。前者に対応する用語の方が多く、これは、口腔内処理の間に食品は大きく変化し、さまざまなテクスチャーが知覚されることを反映していると考えられた。また、受容性の判断において、固形状食品は液状食品に比べてテクスチャーが重要であることも影響していると考えられた。 (2)各摂食パターンにおける各摂食段階に対応する用語 質問紙調査を行い、口に入れる前の特性の用語については、視覚による知覚の用語(15語)と、視覚と触覚による知覚の用語(54語)に分類することができた。口に入れてから感じられる特性の用語については、H24年度に整理した摂食段階に対応する用語を回答させる質問紙調査を実施したところ、分類できない用語が多くあることが明らかとなった。そこで、摂食段階の分類を統合し質問紙調査を再度行うこととした。現在、実施中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
交付申請において、25年度研究実施計画では、各用語がいずれの摂食過程で知覚される用語であるかを明らかにすること、ISOのテクスチャー3特性性のいずれを表現するものであるかを明らかにすることを目的とした。後者については、すでに前倒しして実施し、終了している。前者については、上記研究実績の概要のとおり、摂食段階の再整理が必要であることが明らかとなったため、調査を再度行うこととした。当初の計画よりやや進捗が遅れているものの、現在実施中であり、各用語の摂食時系列の関連づけは達成できると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請時において、26年度は、実際の食品を試料として、摂食過程と関連づけたテクスチャーの官能評価を試行することを計画した。これは、官能評価の設計にあたって、摂食時系列に対応した用語体系が機能することを確認するためのものである。しかし、これまでの成果を鑑みると、情報量が多く参照が困難となることが予想される。そのため、当初計画にはなかったが、摂食時系列の情報を迅速に参照できるよう、用語検索システムを作成することも検討する。
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