2012 Fiscal Year Research-status Report
中高生の科学的分析思考力を育てる数学的モデリングチャレンジプログラムの開発実施
Project/Area Number |
24501050
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
柳本 哲 京都教育大学, 教育学部, 教授 (90441401)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 伸樹 京都教育大学, 教育学部, 教授 (10362584)
大竹 博巳 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (70168970)
深尾 武史 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (00390469)
谷口 和成 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (90319377)
安東 茂樹 京都教育大学, その他部局等, その他 (40273817)
河崎 哲嗣 園田学園女子大学, 教育学部, 准教授 (00582488)
佐伯 昭彦 鳴門教育大学, その他の研究科, 准教授 (60167418)
池田 敏和 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (70212777)
松嵜 昭雄 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (10533292)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 数学的モデリング / 問題解決力 / モデリングチャレンジ |
Research Abstract |
休日である2013年2月16日(土)に,中学3年生を募集して数学的モデリングチャレンジを試行的に実施した。午前10時から午後4時までの日程で,Aコース(社会的問題への挑戦)とBコース(理科的問題への挑戦)に分かれて,それぞれの数学的モデリングを含む問題解決活動に取り組ませた。公立,国立の3つの附属中学校3年生に募集案内をしたが,入試等の学校行事や数学的モデリングの低認知度などもあり,参加生徒は8人にとどまった。 しかし,この種のプログラムは日本初であり,参加生徒の問題解決活動や認識変容など多くの示唆が得られるものとなった。また,理科コースに参加した生徒の1グループは,購入したグラフ電卓を事前に予習するなど,数学的モデリングチャレンジにおけるICT機器使用に道を開く先導的な取り組みともなった。 さらに,このプログラムの実施にあたっては,大学教員10名,学校現場教員3名が係わり,当日に参加見学した現場教員3名も加わるとともに,スタッフとして協力した大学ゼミ4回生6人も含めて,教育関係者の研修,プログラムの普及へと繋がる成果も見られた。 今回のプログラム実施内容については,数学教育学会の秋,春の定例会において,それぞれ経過を発表し,公開討論の機会を持った。2013年7月の国際会議ICTMA16(ブラジル)においても発表する予定である。アメリカのHIMCMはネットによる分散実施であったため,直接の現地調査はできなかったが,世界数学教育国際会議ICME12には参加して諸外国の現状を調査することができた。 高校生対象の数学的モデリングチャレンジについては,平成24年度の中学生プログラムの結果を受けて,担当者を中心に平成25年度実施に向けて企画立案中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中学生を対象とした数学的モデリングチャレンジのプログラムを試行的に実施することができた。 数学教育学会において2度の発表を行えた。 国際会議ICTME12において国際的な動向を調査することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
高校生を対象とした数学的モデリングチャレンジのプログラムの実施を試みる。実施内容は,休祝日での一日プログラムとし,Aコース(社会的問題への挑戦)とBコース(理科的問題への挑戦)を準備し,それぞれに数学的モデリングを含む問題解決活動に取り組ませることを考える。扱う問題内容によって,必要ならば,埼玉大学等の大学生を対象にパイロット的に事前実施し,その状況を分析し,高校生を対象とする課題としてより相応しいものにする。募集対象は,京都教育大学附属高校生,京都府内の公立・私立高校生とし,約30人とする。 数学的モデリングをテーマとした国際会議ICTMA16(ブラジル)に参加し,このプログラムの実施内容等について発表を行うことにより,数学的モデリングの教材開発やモデリング・チャレンジ・プログラムについての情報交換をする。 平成24年度,25年度の実施プログラムの結果分析・考察にもとづき,平成26年度の中高生を対象とした数学的モデリングチャレンジのプログラム実施案を企画立案する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年7月開催の国際会議ICTMA16(ブラジル)への参加費 約90万円(3人参加発表予定) 数学的モデリングチャレンジ・プログラムの実施 約30万円(物品と旅費) 上記プログラムの企画立案打合せ 約30万円(主に旅費)
|
Research Products
(3 results)