2014 Fiscal Year Research-status Report
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24501122
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐藤 万知 広島大学, 高等教育研究開発センター, 准教授 (10534901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝野 喜以子(松本喜以子) 成蹊大学, 高等教育開発・支援センター, 准教授 (90316935)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | レビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
研究協力者の協力を得て、他者支援に関する基礎文献の整理とレビューをおこなった。具体的にはメンタリング、カウンセリング、コーチング、ヘルピング、サポートという異なる支援モデルに関する基礎的な文献を探し、「目的」「支援者と被支援者の関係」「土台となる概念・キーワード」「手法」「適用例」の項目別にまとめ、伴走者型支援モデルを構築する際の指標を作成した。 本作業を通じて、様々な他者支援において、支援者と被支援者の信頼関係の構築と支援を行う部分の明確化と目標設定が効果的な支援を行う上で重要であることが明らかとなった。例えば、支援者が被支援者を知るためのツールとして、例えばキャリアカウンセリングでは自己診断テストや、職業適合性判断テストのようなものを利用している。伴走者型支援では、支援者と被支援者が対等な立場にあることが特徴のため、支援者が被支援者のことを理解するだけではなく、その逆も可能にするツールが必要だと考える。カウンセリングなどで実際に用いられているテストなどを入手して、検討していく必要がある。 また、伴走者型支援の目的のひとつは「自律したFD担当者」を育成することであるが、そのためには、FD担当という仕事やFD担当者を含む職業アイデンティティを自らの言葉で言語化することが重要であると考える。そこで、専門職アイデンティティに関する文献を整理し、言語化支援として「ライフストーリーインタビュー」の手法を支援に取り入れることが有効なのではないかと検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者が産休・育休を取得したため、進捗状況が研究計画より約1年間分遅れることになった。
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Strategy for Future Research Activity |
他者支援に関する文献調査の結果をレビュー論文としてまとめ、発表する。 また、基礎文献の整理などを通じて具体的に利用できるツールが明らかになったので、パイロットを実施し、ツールの検討とモデルの完成を目指す。
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Causes of Carryover |
研究代表者が産休・育休を取得したため、研究計画が1年ずれ、当初最終年度に計画していた学会発表などが実施できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
パイロットの実施の際の研究協力者への謝金および学会発表の際の旅費として使用する計画である。
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