2014 Fiscal Year Annual Research Report
生徒と教員の双方向の視覚障害に対応した、電子黒板と電子教科書の活用に関する研究
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24501124
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
村上 佳久 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 助教 (30229976)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 電子黒板 / タブレット / 点字ディスプレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
1.電子黒板 (1)試行:導入した電子黒板2台での試行を継続した。タブレットを手元型電子黒板として活用、希望者全員が利用できるよう台数を14台として学生の意見を集約したところ、ほぼ全員が試行した授業以外でも利用したいとの要望を得た。問題点として、手元型黒板の機種の差異とその大きさが指摘された。(2)機種の差異:iPad, Android, Windowsを比較検証したが、3機種とも機能の差異は認められなかった。しかし、黒白反転機能は、iPadのアクセシビリティを評価した。WindowsとAndroidでは、差異は認められなかった。(3)画面サイズの差異:8、10、12、14インチで手元型電子黒板の評価を行ったが、手元で拡大機能があるため10インチ程度で十分であることが示唆された。視野の狭い学生が大きめのサイズを希望する程度で、10~12インチサイズで問題ないと思われる。 2.点字電子黒板 (1)試行:点字電子黒板は、点字使用者の個人差が問題となった。従来の授業においては、リアルタイムで点字を提示することが全く行われていないため、リアルタイムでの点字黒板に馴れていないため、点字使用者の3分の2がリアルタイム点字を支持しない、3分の1の利用者はリアルタイム点字という新しい点字表示方法を支持した。(2)1行当たりの文字数:1行当たりの文字数が16文字程度の小型点字ディスプレイよりも、1行当たり40文字程度の中型の点字ディスプレイの表示を希望した。 3.音声電子黒板 (1)試行:肉声や合成音声で黒板の内容を読み上げる音声電子黒板は、全員の学生の不要との意見を得た。この機能は、eラーニングで利用すべきとの意見が多数を占めた。 4.双方向性機能 端末側から教員への質問などの双方向性機能を試行したが、20名以下の授業環境では、視覚障害学生にとって不要でeラーニングで実現すべきと言う意見が多数を占めた。
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