2012 Fiscal Year Research-status Report
大学教員・学生の授業観と授業改善、学士力を結びつける授業評価のモデル開発
Project/Area Number |
24501152
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
三尾 忠男 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20219596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長島 啓記 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (00298449)
波多野 和彦 江戸川大学, メディアコミュニケーション学部, 教授 (50198751)
野口 穂高 玉川大学, 教育学部, 助教 (60434263)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高等教育 / 授業開発 / 授業改善 / 学生観 / 学習観 / 大学観 / ファカルティ・ディベロップメント |
Research Abstract |
大学生がもつ大学観・授業観、学力観の調査の準備段階として今年度は、学生がどのような大学観・授業観、学力観をもち、それが授業期間中にどのように変容するのかについて自由記述型のアンケート調査を実施した。本調査で使用するキーワードの抽出作業を行っている。同時に、学生自身が考えているカリキュラムマップにどのように表現されているのかを考察した。例えば、学生の履修目的の明確さとカリキュラムマップの丁寧さに傾向が見られるという仮説を立てることができた。 さまざまな学習観を持つ学生が集まるであろう大人数授業においてマークシート型の授業評価調査票を用い、少・中人数授業でのシャトルシート(「大福帳」)を用い、記入コメントのカテゴリ分析を行っている。キーワード抽出など質的分析の予備試行が完了した。 研究分担者らが担当する授業のティーチング・ポートフォリオの作成、蓄積方法を開発し、後期について実施し、その利活用の可能性について検証しつつ、学期中に教員の授業観、学生観がどのように変容するのかを見いだせるかどうか、検討を開始した。 学士力とその到達目標、測定方法について、特に教育学専門領域についての学士力、その到達目標、測定方法について私立大学情報教育協会の教育学部門での提案事項を具体な授業実施内容を提案した。 大学教員の教育観・授業観、学生観の形成とその変容について調査するための項目を作成するため、先行研究、関連研究のレビューを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査分析研究の1つである各種調査で収集した記述データ(自由記述)について、テキストマイニングの手法で緻密な分析を試みる予定であったが、この点のみやや遅れてているものの、おおむね全体計画は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1)大学教員の教育観・授業観、学生観を教育業績、教育活動と共に調査し国内の大学教員にインタビュー調査を実施する。また、研究分担者 長島はドイツの高等教育機関を訪問し、インタビュー調査を実施する。さらに、学生の大学観・授業観、学力観の調査と、その変化モデルを開発するために、学生の大学観・授業観、学力観、そしてそれが授業期間中にどのように変容するのかについてのアンケート調査、カリキュラムマップの作成とその自己評価調査を継続する。なお、学内で協力者を求め、実施する授業科目数を増やす。また、その変化モデルを開発する。 2)マークシートによる毎回の授業評価調査の分析方法として、前年度の記入コメントの分析結果を下に、マイクシート票の項目を修正する。 3)担当する授業のティーチング・ポートフォリオの蓄積と分析を継続し、2)の調査結果と合わせて分析を継続する。これにより、教員のどのような働きかけが学生にどのように影響があったのかを分析する。 4)授業の映像記録による授業における教員、学生の態度の変容分析を継続して記録・分析を続ける。ただし、学生の受講態度変容についての観察票を試作し、TA(ティーチングアシスタント)による観察法を追加して、実施する。 5)学士力とその到達目標、測定方法についての検討として、学士共通の学士力と教育学専門領域についての学士力、その到達目標、測定方法について研究代表者が作成に携わっている私立大学情報教育協会の教育学部門での提案事項を上記1)、2)と関連づけて、学士力の妥当性と実現可能性を検証する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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