2013 Fiscal Year Research-status Report
大学教員・学生の授業観と授業改善、学士力を結びつける授業評価のモデル開発
Project/Area Number |
24501152
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
三尾 忠男 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20219596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長島 啓記 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (00298449)
波多野 和彦 江戸川大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50198751)
野口 穂高 玉川大学, 教育学部, 助教 (60434263)
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Keywords | 高等教育 / 授業開発 / 授業改善 / 学習観 / 大学観 / ファカルティ・ディベロップメント |
Research Abstract |
学生の大学観・授業観、学力観の調査を実施した。学生がどのような大学観・授業観、学力観をもち、それが授業期間中にどのように変容するのかについて授業の履修動機を専門科目1,教職課程科目6クラス、他大1クラスの計8クラスで、学期初回と学期末のアンケート調査で実施した。同時に、学生自身が考えているカリキュラムマップにそれがどのように表れているか、傾向を分析した結果、学生の授業に対する履修意識の高さとカリキュラムマップの丁寧さに相関があるという仮説の検証を行った。 大人数授業において、マークシート型の授業評価調査票を用い、少、中人数授業でのシャトルシート(「大福帳」)を用い、記入コメントのカテゴリ分析を行っている。キーワード抽出など質的分析を行っている。それらを学生の属性(理系学部/文系学部、学年、履修動機、学力観、大学観)によってどのように異なっているかの調査項目の設計と試行を行った。また、これらの調査を日常的に簡便に行う手段としてオーディエンス・レスポンス・システムの効果について、実際に使用して学生からの使用感の意見を調査した。 研究分担者らが担当する授業のティーチング・ポートフォリオは、LMSを活用し、その利活用の可能性について検証し、効果を得た。 学士力とその到達目標、測定方法について、特に教育学専門領域についての学士力、その到達目標、測定方法について私立大学情報教育協会の教育学部門での具体な授業の実施計画を立案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
諸外国、特にドイツの調査については、担当者の都合により最終年度(平成26年度)に実施することとしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
1)大学教員の教育観・授業観、学生観を教育業績、教育活動と共に調査し国内の大学教員にインタビュー調査を実施する。また、研究分担者 長島はドイツの高等教育機関を訪問し、インタビュー調査を実施する。さらに、学生の大学観・授業観、学力観の調査とその変化モデルを開発するために、学生の大学観・授業観、学力観、そしてそれが授業期間中にどのように変容するのかについてのアンケート調査、カリキュラムマップの作成とその自己評価調査を継続する。なお、学内で協力者を求め、実施する授業科目数を増やす。また、その変化モデルを開発する。 2)マークシートによる毎回の授業評価調査の分析方法として、これまでの記入コメントの分析結果を下に、マイクシート票の項目を修正する。 3)担当する授業のティーチング・ポートフォリオの蓄積と分析を継続し、2)の調査結果と合わせて分析を継続する。これにより、教員のどのような働きかけが学生にどのように影響があったのかを分析する。 4)授業の映像記録による授業における教員、学生の態度の変容分析を継続して記録・分析を続ける。ただし、学生の受講態度変容についての観察票を試作し、TA(ティーチングアシスタント)による観察法を追加して、実施する。 5)学士力とその到達目標、測定方法についての検討として、学士共通の学士力と教育学専門領域についての学士力、その到達目標、測定方法について研究代表者が作成に携わっている私立大学情報教育協会の教育学部門での提案事項を上記1)、2)と関連づけて、学士力の妥当性と実現可能性を検証する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究分担者(学外)との資料交換のうち直接手渡しで行ったことが一度あり、その通信費が残として生じた。 研究分担者(学外)との資料送付通信費として使用する。
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Research Products
(5 results)