2012 Fiscal Year Research-status Report
医学歯学教育における術者目線3Dムービー作成・供覧・遠隔指導システムの開発と評価
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24501176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
須永 昌代 東京医科歯科大学, 図書館情報メディア機構, 助教 (90581611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 淳博 東京医科歯科大学, 図書館情報メディア機構, 教授 (10242207)
小林 宏明 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50396967)
金澤 学 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80431922)
岩城 麻衣子 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70544500)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 3D映像 / 教材開発 / バーチャルリアリティ / eラーニング / 医学教育 |
Research Abstract |
実際の講義において教材として活用できるような術者目線の3Dムービーを撮影し、現有のシステムの評価、および改良を進めた。次に現システムに3D触力覚入力装置を組込むための開発を行い、導入を実現した。 1. 実際の講義で活用できるような術者目線のムービー作成:むし歯の治療における充填(歯に白い詰めものをする)の手技を撮影し、実際の講義において作成した3Dムービーを学生に供覧させ、評価を得た。また、歯科医師向けの講習会において、同ムービーをデモンストレーション用動画として試用した。 2. 現システムの改良:これまでのヘッドマウント装置は、前後のバランスが悪く、撮影時の首の負担が大きかった。カメラ部の軽量化、後頭部への重りの付与による前後バランスの改善等により、ヘッドマウント装置の前後のバランスを大きく改善することができた。それによって装着感が向上し、術者の負担が軽減したため、撮影時間の延長が可能になった。 3. 3D触力覚入力装置の導入:現システムの術者目線3Dムービー撮影装置に3D触力覚入力装置を接続し、3Dムービー撮影装置を装着している術者の立体視野の中に、3D触力覚入力装置から入力された熟練者の器具を重ね合わせて、それを録画する機能を開発した。ここで表示される器具は、タービン(むし歯を削る器械)・メス・歯周ポケットプローブ(歯茎の腫れ具合を測る器具)の3種とし、特定部位を示すための「矢印」マークも追加した。今年度は導入のみにとどまったが、次年度は具体的な活用方法を検討し、試用して評価を得ることを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度においては、1.現システムの改良、2.3D触力覚入力装置の導入を計画していた。1.の現システムの改良のために、実際の講義において教材として活用できるような術者目線の3Dムービーを作成し、学生や歯科医師に供覧させ、学生からは教材としての3Dムービーに対する評価を得た。得られた評価によって、撮影方法や、ムービー編集に関する今後の改善点など新たな課題が明らかとなった。また、ヘッドマウント装置の改良を行った結果、術者の負担が軽減し、長時間の撮影が可能となった。負担軽減により、術者が手技に集中できるので、ブレが少なく、質の良い画像の撮影が期待できるようになった。2.の3D触力覚入力装置の導入においても、ほぼ計画通りに実現できた。しかし、画面上に表示される器具の大きさ・奥行感等の改善点も多く、活用方法も含めて次年度の課題としたい。以上のことより、研究計画はおおむね順調に進展したが、同時に次年度への新たな課題も明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
学生からの評価結果より、教材として活用するには、より質の高い3Dムービーが要求されることがわかった。 従って、今後は、1.有効な撮影方法を確立し、2.むし歯治療以外の分野(口腔衛生・歯周病・義歯)の術者目線3Dムービー教材を作成する。次に、3.3D触力覚入力装置の改良を行い、有効な活用方法を検討し、2.で作成した教材に組み込んで、学生に試験的に供覧させ、評価を得る。これらを進めながら、次年度の計画である、1.3Dムービーライブラリの構築、2.3Dスーパーインポーズ機能の開発にむけて、研究を進めていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の予算と合わせて、大容量ネットワークディスクを購入する予定である。
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