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2012 Fiscal Year Research-status Report

ソフトウェアプロセス教育のための支援環境

Research Project

Project/Area Number 24501192
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionKyushu Institute of Technology

Principal Investigator

片峯 恵一  九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (00264135)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywordsソフトウェアプロセス / 教育工学 / 科学教育 / プロセス改善
Research Abstract

本研究では、ソフトウェア技術者が、ソフトウェアプロセス技術を用いて、ソフトウェア開発能力を継続的に改善するための支援環境の構築を目的とする。ソフトウェアプロセス技術は、知識を習得するだけでは十分な効果を得ることはできない。そこで、米国カーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所 (SEI) の提案している個人の能力改善を目的とした PSP (Personal Software Process) およびチーム開発を支援する TSP (Team Software Process) のようなスキルを習得するためのトレーニングが重要となる。このようなソフトウェアプロセス教育を支援し、個人における自己改善能力の向上およびチームにおけるチームビルディングおよびチームマネジメントを支援するためのツールを研究する。さらに、インストラクタが過去のクラスデータから教訓を得てコースに反映し、効果的な教育を実施できる支援環境も研究する。
2012年度は、ソフトウェアプロセス支援環境と学習者の動機付けモデルを研究した。前者は、支援環境の全体像をソフトウェアアーキテクチャで定義した。支援環境は、セルフマネジメント、チームマネジメント、コースマネジメントの3つの観点を持つ。本年度は主にセルフマネジメントを中心として研究し、セルフマネジメントツールの分析と設計を行った。後者は、個人のプロセスデータを収集したクラスデータと、コース実施中に実施した面談やアドバイス等のインストラクタから学生へのアクションを分析し、状態遷移に基づく動機付けモデルを提案した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画案では、モデル全体のソフトウェアアーキテクチャの考案およびセルフマネジメントツールの分析と試作を課題として挙げていた。このうちセルフマネジメントツールは、設計まで完了し、実装は完成していない。一方、コースマネジメントに関して、当初予定していたコースデータだけではなく、コース実施時の受講生のモチベーション変化を捉えるための動機付けモデルを提案した。この部分に関しては、当初予定より進んでいるため、全体として「おおむね順調に進展している」と判断した。

Strategy for Future Research Activity

2012年度に得られた結果を基にして、セルフマネジメント支援ツールを試用し、モデルや機能を洗練する。また、コースおよびチームのマネジメントを支援する機能を分析して、統合モデルの構築および支援ツールの試作を行う。主な研究内容は、以下の通りである。
昨年度設計したセルフマネジメント支援ツールを試作し、PSPコースもしくは過去の実施データを用いて、その効果を確認し、モデルおよび支援機能を洗練する。また、セルフマネジメントレベルでプロセスをテーラリングするための手法も検討する。
コースマネジメントに関しては、昨年度提案した動機付けモデルを詳細化し、実際のPSPコースに適用する事によりモデルの検証を行う。この結果により、モデルの改善や支援機能の抽出を行い、支援ツールへの導入を検討する。
チームマネジメントの支援では、支援ツールの適用範囲が個人のソフトウェア開発であるPSPプロセスから、チーム開発を対象としたTSPプロセスへと拡張する。PSPの支援ツールでは、個人データおよび個人の集合であるクラスのデータを管理対象としていたが、チーム開発では、個人データを統合したチームデータを管理し、分析する必要がある。プロセスも個人とチームの2種類があり、タスクも異なるため、それぞれの視点から見たモデルを1つに統合する必要がある。また、インストラクタの支援として、チーム内での役割分担と個人データとの関係の分析や、学生が陥りやすい工程の分析とそのサポート方法の有効性等の分析支援機能を試作し、TSPコースでの試行を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究成果発表や研究打ち合わせ、研究調査に旅費が必要となる。
外国旅費として、米国カーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所の主催するTSP Symposium で成果発表、および最新PSP/TSPの実施状況、最新の研究動向の調査を行う予定である。また、関連する国際会議で発表もしくは情報収集を行う予定である。
国内旅費として、研究会やシンポジウム等での発表や情報収集、PSP/TSP関連のワークショップに参加する予定である。また、関東在住の研究協力者との打ち合わせも行う予定である。
試作した支援ツールをPSP/TSPの受講生に使用してもらうために数台のパーソナルコンピュータを購入する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] A Preliminary Study on Formalization of Motivation Process in Personal Software Process Course2012

    • Author(s)
      Keiichi Ishibashi, Masaaki Hashimoto, Masanobu Umeda, Keiichi Katamine, Takaichi Yoshida, Yoshihiro Akiyama
    • Journal Title

      The Proceedings of the 10th Joint Conference on Knowledge-Based Software Engineering (JCKBSE 2012)

      Volume: Vol.240 Pages: 128-137

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] PSP/TSPによる実践的なICT人材教育の取り組み2012

    • Author(s)
      梅田政信、片峯恵一
    • Journal Title

      情報処理

      Volume: Vol.53, No.10 Pages: 1084-1087

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-24  

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