2012 Fiscal Year Research-status Report
被災地仮設住宅における高齢者の孤立と生活環境の悪化に関する地理学的考察
Project/Area Number |
24501296
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ibaraki Christian University |
Principal Investigator |
岩間 信之 茨城キリスト教大学, 文学部, 准教授 (90458240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 耕市 茨城大学, 人文学部, 准教授 (20372716)
浅川 達人 明治学院大学, 社会学部, 教授 (40270665)
駒木 伸比古 愛知大学, 地域政策学部, 助教 (60601044)
佐々木 緑 広島修道大学, 人間環境学部, 准教授 (70401304)
熊谷 修 人間総合科学大学, 人間科学部, 教授 (80260305)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 東日本大震災 / フードデザート問題 / 高齢者 / 社会的排除 / 介護予防 / 岩手県下閉伊郡山田町 |
Research Abstract |
本研究の最終的な到達目標は,被災地におけるフードデザート(Food deserts,以下FDs)問題の正確な把握,および仮設住宅に生活し孤立する人々の食をめぐる生活環境の改善にある.2012年度は,震災発生から今日までの食品流通の復興のプロセスを明らかにするとともに,仮設住宅入居後における買い物環境の変化と課題を整理した。 研究を進めるに当たり,2012年4月,8月,9月,2013年2月に現地調査を実施し,地域住民や行政担当者,小売業者などにインタビューを実施した。研究対象地域は岩手県下閉伊郡山田町である.東日本大震災により,山田町の市街地は壊滅的な打撃を受けた.震災発生当初,被災者は深刻な食糧難に見舞われた.現在,商業施設の復興はある程度進んでいるものの,仮設住宅の住民の間で買い物環境が悪化している.分析の結果,市街地および仮設住宅周辺において,フードデザートエリアの拡大が確認された.調査結果は,学会発表および論文に公表した。 【学術論文】1)岩間信之・佐々木緑・田中耕市・駒木伸比古・浅川達人.2013. 東日本大震災被災地における食料品小売業の復興プロセスと仮設住宅居住者の生活環境問題.E-journal GEO.7(2) 178-196 . 2)佐々木緑 2012.東日本大震災被災地におけるフードデザート問題.生活協同組合研究435.19-24. 【学会発表】佐々木 緑・岩間信之・田中耕市・駒木伸比古・池田真志・浅川達人:東日本大震災被災 地:岩手県山田町における住民の買い物環境と食品スーパーの対応.2011年日本地理 学会秋季学術大会,大分大学.2011年9月23日.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,当初予定していたアンケート調査こそ実施できなかったものの,地域の方々との交流も順調に進んでおり,調査は好調である。
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Strategy for Future Research Activity |
2013年度も,現地調査を中心に聞き取りを進めていく。最終年度となる2014年に,震災復興住宅に移った高齢者を対象に,アンケート調査を実施する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
消耗品(関連図書購入):50[千円],旅費:1,196[千円],その他(文献複写費):30[千円]
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Research Products
(4 results)