2015 Fiscal Year Annual Research Report
14-3-3タンパク質のリン酸化依存性結合阻害物質の探索
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24510320
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
渡邉 信元 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, ユニットリーダー (90221689)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | タンパク質間相互作用 / 小分子化合物 / 14-3-3タンパク質 / 細胞周期 / タンパク質リン酸化 |
Outline of Annual Research Achievements |
27年度には、24年度に構築した探索系を用いて結合を阻害する物質の探索を25・26年度に引き続き実施した。阻害剤の候補化合物群は研究室にすでに保有している化合物ライブラリーから本年度は約1万の精製化合物を利用した。蛍光タンパク質を用いたアッセイ系で約25の化合物が14-3-3タンパク質と標的リン酸化ペプチドの結合を50%以上阻害した。これらについては最低2回の評価を行い、結果の再現を確認している。これらの化合物について、HEK293細胞で発現したヒトWEE1タンパク質と7種の14-3-3タンパク質との結合を阻害する活性によって二次評価を行った。ヒトWEE1タンパク質はHEK293細胞で発現し、その細胞抽出液を、GSTタンパク質との融合タンパク質として14-3-3タンパク質を発現させた大腸菌の抽出液と混ぜた後にグルタチオンビーズによってプルダウンした。結果、1つの化合物については、全ての14-3-3も同様に阻害することが確認された。この結合阻害についてさらに解析を行い、化合物が存在するときにのみ、他の特定のタンパク質との結合をより強めることが明らかになった。すなわち化合物は特定のタンパク質と14-3-3タンパク質の結合を高めることで、他の標的(ここではヒトWEE1タンパク質)との結合を阻害・減少させるといういうしくみが明らかになった。以上、構築した探索系は期待通りに機能し、14-3-3タンパク質の結合を阻害する物質を取得することができた。さらにその阻害メカニズムについても明らかにすることができ、当初の目標を達成できた。
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[Journal Article] Creation of chimeric human/rabbit APOBEC1 with activities of HIV-1 restriction and DNA mutation.2016
Author(s)
Ikeda, T., Ong, E.B.B., Watanabe, N., Sakaguchi, N., Maeda, K., and Koito, A.
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Journal Title
Sci. Rep.
Volume: 6
Pages: 19035
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Inhibition of malaria parasite growth by quinomycin A and its derivatives through DNA-intercalating activity.2015
Author(s)
Hayase, H., Watanabe, N., Lim, CL., Nogawa, T., Komatsuya, K., Kita, K. and Osada, H. :
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Journal Title
Biosci., Biotech., Biochem.
Volume: 79
Pages: 633-635
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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