2014 Fiscal Year Research-status Report
女性介護労働者の就業行動におけるジェンダー規範の意味
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24510383
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Research Institution | Shimonoseki City University |
Principal Investigator |
加来 和典 下関市立大学, 経済学部, 准教授 (80214261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 裕美子 下関市立大学, 経済学部, 准教授 (70305796)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 介護労働 / ジェンダー規範 / 就業行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ジェンダー規範が女性介護労働者の就業行動にどのような影響を及ぼすかについて明らかにするために調査票調査を計画している。本年度は、調査票調査に向けた聞き取り・資料収集・調査票の検討を行った。 聞き取り調査及び資料収集:研究代表者加来は、北海道北見市において、北見市社会福祉協議会、JA関連の病院・介護事業所で聞き取り調査を行った。管理職には、主として、地域事情と関連させながら、介護職の人材確保の現状をたずねた。その結果、いずれの施設においても、人材確保がきわめて困難であることが分かった。また、ヘルパーらには、家庭生活と関連させながら、職業及び事業所選択の基準についてたずねた。必ずしも介護職を第1希望としない者もあったが、多くは仕事そのものに魅力を感じながらも、待遇の低さに問題を感じていることが分かった。研究分担者田中は、スウェーデン統計局にてパートタイム労働に関する聞き取り調査を行い、また、スウェーデン文化研究所、国立国会図書館にて資料収集を行った。 調査票の検討:上記の聞き取り調査および収集した資料等をもとに、ひきつづき調査票の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は当初26年度で終了の予定であったが、調査票調査の予定対象者の事情や介護制度の変更等を考慮し、1年間延長し、調査票調査は27年度に実施することとした。ただし、資料収集や調査票の検討は継続して行っており、27年度中には実査を行える見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度に調査票調査を実施し、分析を行う。調査の予定対象者にはすでに協力依頼を行っており、年度の前半に実査を予定している。また、27年度から研究分担者を1名追加し、データ分析を分担することとした。これにより、当初の予定以上の成果が望めるものと考える。
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Causes of Carryover |
26年度に調査票調査を予定していた所、予定対象者の事情や介護保険制度の変更があり、調査票調査を延期し27年度に行うこととした。これにより、「人件費・謝金」、「その他」の費目において次年度使用額が生じることとなった。「物品費」、「旅費」については、調査票調査の規模が大きくなることが研究過程で予想されたため、「その他」に振り替えて使用することとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
したがって、27年度に調査票調査を実施することで当初計画どおりに使用できると考える。 「人件費・謝金」は調査票の整理およびデータ作成等の賃金として使用する。「その他」は、調査票や封筒等の印刷費、調査票回収のための通信費・運搬費、成果報告書印刷費等に使用する予定である。
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