2013 Fiscal Year Research-status Report
イスラームにおける伝承の形成と、その法学・思想との関係に関する研究
Project/Area Number |
24520082
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柳橋 博之 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (70220192)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 京子 神田外語大学, 外国語学部, 講師 (00503872)
竹下 政孝 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (30163398)
鎌田 繁 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (70152840)
菊地 達也 東京大学, 人文社会系研究科, 准教授 (40383385)
|
Keywords | イスラーム思想 / イスラーム法学 / イスラーム神学 / クライニー / ジュワイニー / イスマーイール派 / ドゥルーズ派 |
Research Abstract |
25年度は,研究代表者およびそれぞれの研究分担者が,各自の担当する課題について論文を刊行し,また研究会等で口頭発表を行った。論文に限ってその概要を記しておく。 柳橋は,スンナ派法学の展開と預言者伝承の関連性の研究を担当しているが,論考「Abu Hanifa」を寄稿し,このなかで8世紀イラクにおける法学の形成と預言者伝承の果たした役割を考察した。また,編著『イスラーム 知の遺産』「ジュワイニー『ニハーヤ』」では11世紀におけるシャーフィイー派法学の展開を叙述した。吉田は,12イマーム派伝承を考察対象としているが,同書の第1章「クライニー『充全の書:基本原理」において,』12イマーム・シーア派伝承学の基礎理念を分析した。鎌田は,「他者との共生とイスラーム 」において,12イマーム・シーア派の哲学や伝承をも資料としつつ,イスラーム教の一側面を論じた。菊地は,シーア派神学を考察した2つの論文を発表し,そのなかで同派の神学における伝承の役割にも言及している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者および研究分担者は,それぞれが担当する研究課題について,それと密接に関連する編著・論文を刊行しており,おおむね当初意図していたとおりに研究を推進している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は研究計画の最後の年度に当たるため,研究代表者および研究分担者の成果を持ち寄り,何らかの形でこれを総合することが必要になる。そのために,報告会を少なくとも1~2回開き,互いの成果を共有することにしたい。
|
Research Products
(11 results)