2013 Fiscal Year Research-status Report
絵画制作の下地にかかわる専門用語の、西洋における混乱した使用状況に関する研究
Project/Area Number |
24520137
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
内藤 定壽 筑波大学, 芸術系, 教授 (80261791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仏山 輝美 筑波大学, 芸術系, 准教授 (70315274)
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Keywords | 絵画技法専門用語 / イタリア / 国際情報交換 |
Research Abstract |
現在の絵画技法に関する専門用語には、あるひとつの内容に関して複数の用語が存在すると同時に、それらの用語それぞれについてもさまざまな解釈が存在している。このような混乱した状況を踏まえ、①歴史的な絵画技法の意味を正しく理解するために、専門用語の本来の意味を明らかにすること、その一方で②国内外での混乱した実態を真摯に見つめ、混乱した状況と変化した用語の意味を正確に把握すること、このふたつが研究の全体構想である。 研究構想全体の中で、本研究は西洋における絵画の下地にかかわる専門用語を研究対象とする。 平成 24 年度から 26 年度の 3 年間で、西洋における専門用語の意味と使用方法について、文献調査及び聞き取りによる実地調査を行う。 平成25年度においては、イタリア共和国における文献調査及び聞き取りによる実地調査が最大の成果である。イタリアではフィレンツェ美術学校においてStefano Pascolini講師 に対し聞き取り調査を行うことができた。フィレンツェはイタリア語の中心的な言語の故郷であり、いうまでもなくルネサンスの聖地である。当該美術学校において使用する専門用語を調査で来たことは、イタリアにおける専門用語の使用状況を知る上で極めて大きな成果である。一方、ローマ国立図書館の会員となり、絵画技法書の用語を調査できた。さらに、数多くの技法書を入手し、大量の写真を撮影し、さらに老舗画材店を訪問し、専門用語が示す日本では入手が難しい材料についても入手することができたことは、専門用語が示す意味、内容を明らかにする上で極めて大きな成果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フィレンツェ美術学校においてStefano Pascolini講師に対し聞き取り調査を行うことができ、ローマ国立図書館において、開架されているすべての絵画技法書について調査することができ、大きな成果を得ることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成 24 年度から 26 年度の 3 年間で、西洋における専門用語の意味と使用方法について、文献調査及び聞き取りによる実地調査を行い、最終年度である平成 27 年度に、データを集約し研究報告書を作成し、調査結果を研究者、研究期間に向け広く公開する。 申請時には、平成24年度にイタリアの美術大学、平成25年度にスペインの美術大学の調査研究を行う予定であったが、平成24年度にスペインサラマンカ大学からの留学生を受け入れたことにより、平成24年度にスペイン、平成25年度にイタリアに変更した。 平成26年度は予定通りで、ドイツ語圏における専門用語の意味と使用方法について、文献調査及び聞き取りによる実地調査を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成26年度のドイツ語圏における調査研究にかかわるデータの整理が必要であるため。 旅費及びデータ整理作業等に充てる予定である。
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