2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24520140
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
宮永 美知代 東京芸術大学, 美術学部, 助教 (70200194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本郷 寛 東京芸術大学, 美術学部, 教授 (00190265)
木下 史青 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部 企画課, デザイン室長 (20321549)
青柳 路子 東京芸術大学, 美術学部, 講師 (70466994)
島田 和幸 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80130524)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Artistic Anatomy / Germany / Leipzig / Dresden / Frankfurt am Main |
Research Abstract |
1)日本の美術解剖学の歴史を縦糸に、森鴎外、久米桂一郞ら、明治期の美術解剖学について、これまでの調査研究の結果を、木下、宮永が中心となり、『美術解剖学-人のかたちの学び』展を2012年7月に東京国立博物館で行い、多くの来場者があった。美術関係者のみならず、一般の人々にもこの分野への理解を深めてもらう絶好の機会となった。黒田清輝の滞欧中の美術解剖学ノートの調査を集中的に行った。現在、Mathias Duvalの『Artistic Anatomy』との関連性を分析中である。 2)ドレスデンのDHMD(ドイツ衛生博物館)を訪れ、蝋型標本研究者や修復担当者らとの意見交換を行い、資料収集をした。ドイツの美術解剖学のかつての発信地であったドレスデン美術大学を訪れ、ドレスデン美術大学に収蔵されている残された美術解剖学標本の調査を行った。 3)『美術解剖学-人のかたちの学び』を美術解剖学雑誌16(1)の特集として掲載された(木下)。「『美術解剖学-人のかたちの学び』展で展示されている美術解剖学書について」を美術解剖学雑誌16(1)の特集として掲載された(島田)。「デッサンと美術解剖学 -久米桂一郞と黒田清輝, 1887年のデッサンから」を美術解剖学雑誌16(1)の特集として掲載された(宮永、木下、島田)。さらに、ドイツの解剖学者らとともに調査した結果を、「Anatomy, art and society -Carl Werner Spalteholz」として美術解剖学雑誌16(1)に投稿し掲載された。(宮永) 4)美術解剖学の普及と啓蒙のために、2009年にUSAで出版された美術解剖学書『Classic Human Anatomy』の和訳を行った。(宮永)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究者分担者とのチームワークが良さと勤勉が、展覧会や論文投稿などの多くを可能とした。 またドイツ人研究者との交流が深まり、様々な意見交換ができるようになったことも研究が飛躍的に進んだ大きな理由であろう。
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Strategy for Future Research Activity |
美術解剖学に関する図書の出版(翻訳を含む)。 美術解剖学と死生観に関する研究を深める。 死生観に関する研究のため、ドイツの収容所を訪ね、資料収集する。 ドイツ、フランクフルトで教鞭を執る新たな美術解剖学者との知古を得たので、今後、実状についての意見交換を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ドイツの人体観、死生観の調査を、北ドイツを中心に行う予定であり、旅費が主たる使用となる予定である。 また記録に関する物品などを購入する予定である。
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Research Products
(9 results)