2014 Fiscal Year Research-status Report
デジタル環境下の映像作品における可視性に関する調査研究
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24520192
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
北野 圭介 立命館大学, 映像学部, 教授 (60303096)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 映像 / メディア / 芸術 / 哲学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究は、主として次の二点をめぐってすすめられた。 ひとつには、近年欧米諸国で活発化しつつある、文化研究における物質性に注目する「新しい唯物論」の学術研究におけるさまざまな理論的動向を調査し、それについて見通しのよいかたちで整理すること。ふたつには、そうした「新しい唯物論」とメディア表象の関係性についてどのように考えることができるか、である。 前者については、名古屋大学「アジアのなかの日本」文化センターでの研究会(2014年12月8日)、東京大学情報学環における研究会「メディア理論の最前線」などで(2015年1月10日)発表をおこなった。 また後者については、表象文化論学会研究集会(2014年11月8日)に主として写真を中心に試みたイメージの物質性について試論を発表した。このペーパーは、京都国際現代芸術祭の公式カタログににおいて日英の言語で公表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2014年度は、国際間の研究者交流活動が予想していた以上に活発し、本務校への客員研究への受入れとそれにともなう新しい共同研究がスタートしたことや、日本に調査のため訪れた海外研究者との会合から新しい共同研究がスタートしたことなどから、一方では本研究プロジェクトへの新たな知見がもたらされたものの、他方では本研究プロジェクトへと投入されることが当初予定していた十分な時間が確保できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年度は、遅れていた文献資料整理および実地調査を速やかにすすめるとともに、本研究プロジェクトの成果をまとめる作業を迅速にすすめる。 国内外での学術発表がすでに予定されているので、それをフィードバックの機会として活用し、より厚みのあるかたちでの研究成果のまとめ作業をおこなう。
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Causes of Carryover |
最終年度にあたり、本研究プロジェクトの最終段階をすすめるにあたって、追加の実地調査および文献調査さらには報告書のとりまとめのための整理作業のための時間確保に関わって、他研究プロジェクトとの調整がうまくつかなかったため、遅延が生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
追加の実地調査および文献調査の為の費用(旅費等)に使用したい。さらには報告書のとりまとめのための整理作業に関して円滑にすすめる。
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