2013 Fiscal Year Research-status Report
20世紀初頭のフランス文芸思潮におけるモダニスムの形成と展開に関する実証的研究
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24520374
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
伊勢 晃 同志社大学, グローバル・コミュニケーション学部, 教授 (00379059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 洋司 中央大学, 経済学部, 教授 (10384728)
佐藤 文郎 京都嵯峨芸術大学, 芸術学部, 教授 (30434773)
三好 郁朗 京都嵯峨芸術大学, 芸術学部, 教授 (60047165)
森田 いく子 京都嵯峨芸術大学, 芸術学部, 講師 (50460697)
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Keywords | ベル・エポック / 文芸評論 / 20世紀フランス文学 / モダニスム / ギヨーム・アポリネール / 国際研究者交流 / 国際情報交換 / フランス |
Research Abstract |
本研究の目的は、20世紀初頭のフランスにおける文芸評論および文芸思潮に関わる諸言説を直接の研究対象とし、同時代の新しい文学風土を創出しながらも現在では忘却されている群小作家や詩人を視野に入れつつ、ベル・エポック期におけるフランス・モダニズムの諸相を明らかにすることである。さらに、この研究成果を踏まえた上で、20世紀前半の文学思潮の地図を塗り替える下地を整えたと考えられる文学批評や評論の翻訳および詳細な校注、解説を作成することも企図している。 今年度は、各々が基礎的資料の収集と読解を中心に研究成果を確認、共有し、今後の研究の方向性について意見交換を行った。またその成果を各人が論文として公表した。 基礎的資料については、フランス国立図書館およびパリ第三大学で資料収集を行い、また現地での図書の購入をすすめ、研究環境の整備を継続した。現在は、基礎的資料の読解、翻訳とともに注釈、解説の執筆作業を継続的に行っている状況にある。 今年度の研究実績の特筆すべき点として、3月に共同研究者であるパリ第三大学名誉教授ダニエル・デルブレイユ氏およびパリ第十二大学准教授ロランス・カンパ氏をパリに訪ね、研究について直接議論したことがあげられる。またロランス・カンパ氏には、来日の承諾を得,日程の調整および講演内容などを話し合った。詳細については今後メールや電話をとおして決定していくことになった。日本およびフランスの研究者との協力関係および共同研究体制も整備できたと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者および分担者に予想していなかった大学および公的な業務が生じたため、資料読解との一部に未達成の部分があるものの、全体としてはおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の最終年度ということで、基本的には、各個人の研究スケジュールに従って、担当分野の研究を推進し、作業を継続するが、各研究のまとめという意味合いでの研究会を可能な限り毎月開催する。資料収集や必要な研究のための渡仏計画を早い時期にたて、現地での調査を有効なものとする。6月の学会を利用して東京に集合し、必要な資料や情報について意見交換を行う。また各自の研究の進捗状況を報告し、問題点について話し合うとともに、出版物発行に関する具体的な話合いを開始する。年度内に研究参加者のうち2名が複数回渡仏し、それぞれの計画に従って調査を行う。さらにパリ第十二大学准教授ロランス・カンパ氏の来日講演会の内容や実施方法、日程などについて5月中に決定し、1月中に講演会およびゼミを開催する。 冬期休暇中にメンバー全員が集まり、各自の研究の進捗状況を報告し、それぞれの研究成果の発表方法について具体的に話し合う。3月に研究成果を公表するために講演会および研究会を京都で開催し、成果を著作の形で発表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
大学の公的な業務のために、フランス出張の日程を変更し、滞在日数を減らす必要があったため。 8月に予定しているフランス出張での資料収集費用として有効に使用する予定である。
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Research Products
(4 results)