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2014 Fiscal Year Research-status Report

アカデミック・ライティングを指導する大学院生チューターの指導実践と意識の変化

Research Project

Project/Area Number 24520588
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

太田 裕子  早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 准教授 (50434353)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐渡島 紗織  早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (20350423)
ドイル 綾子  早稲田大学, 付置研究所, 助手 (80595835)
坂本 麻裕子  早稲田大学, 付置研究所, 助教 (40648317)
BOYD J・PATRICK  早稲田大学, アジア太平洋研究科, 助教 (50449328) [Withdrawn]
大野 真澄  早稲田大学, 付置研究所, 助教 (50704657)
冨永 敦子  公立はこだて未来大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (60571958)
澤 正輝  早稲田大学, 付置研究所, 助手 (30608930)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2016-03-31
Keywords実践共同体 / チューターの学びと成長 / ライティング・センター / 実践研究 / ラウンドテーブル / ライフストーリー
Outline of Annual Research Achievements

26年度は,チューターの学びと成長を促し,学び合う実践共同体を構築する方法を探究することを目的として,有志のチューター2名と協働研究を行った。本研究では,ライティング・センターにおけるチューターの成長を省察的実践者になることと捉え,自身の実践に対する省察を中心に据えた実践研究を実施した。具体的には,チューターとしての自身の成長の軌跡である「チューター史」作成,「ラウンドテーブル」での共有と話し合い,「ラウンドテーブル」の成果に関する発表という一連の実践研究の過程が,チューター個人および実践共同体にとってどのような意義を持つかを考察した。
本実践研究の結果,チューター個人にとって,実践研究には次の四つの手段としての意義があることが明らかになった。(1)自分の実践について省察する,(2)実践知を吟味し拡充する,(3)実践共同体のより熟達した成員というアイデンティティの形成を促す,(4)自身の実践を捉える視野を広げるという,四つの手段としての意義である。この結果から,「チューター史」を省察し他者と語り合う実践研究には,省察的実践者としてのチューターの学びと成長を支援する意義があることが示唆された。一方,実践共同体にとって,実践研究には次の四つの手段としての意義があることが明らかになった。(1)チューターの実践知を蓄積し継承する,(2)チューター同士が学び合う関係を構築する,(3)実践共同体としての実践を精錬し発展させる,(4)チューターの学びに影響を与える実践共同体の制度や環境を省察するという,四つの手段としての意義である。この結果から,「チューター史」を省察し他者と語り合う実践研究には,チューターの実践知を蓄積,継承し,発展させる実践共同体を構築する上で意義があることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

26年6月に出産し、26年度は育児に専念していたため、新たな調査は行わなかった。しかし、25年度までに収集したデータや文献をもとに、分析と論文執筆を進めた。その結果、学び合う実践共同体構築という新しい方向性が見えてきた。これは、当初の計画では予想していなかった発展である。この意味において、研究は当初の計画よりも進んでいるといえる。

Strategy for Future Research Activity

当初の研究計画では、最終年度には、録音、文字化したセッション会話をコーディングし、チューターの実践の変化を量的に分析する計画であった。しかし、これまでの研究結果から、実践の変化を量的に分析するよりも、チューター個人の意識と実践の変化を、チューター自身の省察によって明らかにすること、そしてチューターの省察を促し、省察の結果を実践共同体で共有することによって、ライティング・センターという実践共同体全体の学びを活性化する方策を実施することが、より重要な課題であることが明らかになった。そこで、27年度には、学び合う実践共同体を構築するための実践研究を行う。具体的には、チューターの省察と共有に主眼を置いた研修、および職場環境の改善を実施し、その効果を分析する。また、これまでの研究成果を整理し、積極的に発表していきたい。

Causes of Carryover

26年度は、産休、育休を取得したため、セッション音声文字化費用、調査協力者への謝金、旅費、消耗品費などを一切使用しなかった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

セッション音声文字化費用、調査協力者への謝金、学会での研究成果発表のための旅費、書籍等購入のための消耗品費、成果発表のための印刷費等に、研究費の残額を使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2015 2014

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 「チューター史」を振り返り語り合う実践研究の意義―学び合う実践共同体構築に向けて―2014

    • Author(s)
      太田裕子、可児愛美、久本峻平
    • Journal Title

      言語文化教育研究

      Volume: 12 Pages: 42-87

    • Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
  • [Presentation] 書くことを学び指導する経験の意味―大学院生のライフストーリー―2015

    • Author(s)
      太田裕子
    • Organizer
      言語文化教育研究学会
    • Place of Presentation
      石川県政記念しいのき迎賓館
    • Year and Date
      2015-06-21

URL: 

Published: 2016-05-27  

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