2013 Fiscal Year Research-status Report
外国語上級学習者における中間言語の研究―教材開発への応用を意図して
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24520612
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大滝 幸子 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (90213751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朱 継征 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (20313497)
キン 衛衛 関西外国語大学, 国際言語学部, 教授 (50319654)
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Keywords | 文脈分析方法論 / パラレルコーパス作成方策・西安 / 初級高級学習者の能力差分析・北京 |
Research Abstract |
中間言語研究において、学習開始時の第二言語作文のデーターとその分析については研究の蓄積がすすめられているが、学習がすすみ日常会話にほぼ不自由がなくなり、単文単位ではほとんど誤用が消えた段階にはいった学習者の中間言語については未だ研究の蓄積がみられない。本科研の目的とするところは、「上級学習者には初級レベルとは異なる論理的思考の運びに関する母語干渉があらわれること」「忌避する表現の判定は過剰推測の誤用判定と同等程度重要な中間言語の分析課題であること」を実証することにある。そのためには第二言語のみを収集した学習者コーパスではなく、母語での作文と同時に同一課題について作成された第二言語作文を収集したパラレルコーパスを分析対象とする必要がある。初年度より開始していたパラレルコーパス作成作業の結果、現在、日本人の中国人学習者と中国人の日本語学習者各80名による、10課題各2作文(20作文)の収集が完了している。それをコーパスとして打ち込み、検索をかけれるプログラムもほぼ完成している。国内の研究分担者のみならず、海外研究協力者の全員が第二言語の学習開始時とその後の成長を比較してはじめて第二言語習得のシステムを明確にできるという問題意識を共有し、パラレルコーパス作成を分担している。 また、ライティングについての課題に取り組む前に、音声習得や、学生自身の学習方法の選択についての変化についての研究を発表している。研究代表者は大学における授業や研究会において、パラレルコーパスを用いた学習効果について講義している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究分担者と海外研究協力者との間で、共通の問題意識を共有できたことで、最後の一年の学術論文の共同執筆も可能となる可能性が高まった。また、コーパスを自分たちの手で増量できるプログラム作成が実現したため、各自がみずから工夫した内容のコーパスを使用できるようになった。 また、本科研研究の研究報告書を兼ねた『応用言語学研究論集』を昨年度に続き発行し、その第7輯においても海外研究協力者からの投稿を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
共同で使用できるパラレルコーパスを用いて、文脈分析を進め、本研究課題がたてた仮説を証明する。北京または金沢において、コーパス作成に携わったメンバーをできる限り招集して国際フォーラムを開催し、その結果を『応用言語学研究論集第8輯』として刊行する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していた国際フォーラムが来年度実施となったため。 研究分担者とすでに使用計画設定ずみ。最終年度なので、それぞれ作成したパラレルコーパスを使用した研究論文を発表することを義務付けている。したがって、主に研究討論会や、北京で海外研究協力者が主催する国際フォーラムに参加する経費として使用する。
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Research Products
(4 results)