2014 Fiscal Year Research-status Report
英語自律学習の効果を最大限に引き出すための最適教材選定システムの開発
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24520617
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹蓋 順子 大阪大学, サイバーメディアセンター, 准教授 (00352740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 充 千葉大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (00323428)
高橋 秀夫 千葉大学, 学内共同利用施設等, 教授 (30226873)
与那覇 信恵 文京学院大学, 外国語学部, 助教 (30522198)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 英語リスニング教材 / 教育評価、測定 / コンピュータ適応型テスト |
Outline of Annual Research Achievements |
教室で行われる週1,2回の対面授業だけでは不足する学習を補完する一つの方策として、学習者が場所や時間の制限を受けずに自律学習できるe ラーニング教材が近年普及している。その効果として、習得できる技能の高さと学習効率の高さが挙げられることがあるが、これは幾つかの条件を満たしている必要があることが先行研究により明らかとなっている。たとえば、当該学習者にとって教材の難易度が合致していないと学習効果及び学習効率は大きく低下する。また難易度は合っていたとしても、学習者が教材に対して興味やニーズを感じられない場合、やはり学習効果が低減する。ところが、これまでの教材選定方法を調査すると、教員がそれまでの経験に依拠して各学習者に教材を割り当てるか、学習者自身が自らの興味やニーズを基準に選ぶことが多かった。その結果として学習者の潜在的な学習能力や教材のもたらし得る効果が最大限には引き出されないケースが多く見られるのが現状である。 この問題に対する解決策の一つとして、本研究では、各学習者の熟達度レベルや興味、ニーズに合致した最適な英語教材(特に三ラウンド・システムの指導理論に基づいて開発された英語リスニング教材群)を選定するシステムを開発し、当該教材を使用した英語学習の効果及び効率を最大限に高めることを目的として開始された。これまでの研究では、まず教材選定システムのプロトタイプ・システムを開発し、本研究関係者の所属する大学3校にて学習者に試用させ、システムの評価を行った。この試用実験により、システムの抱える問題点を分析し、システムの改修を行った。今年度は、改修後のシステムを改めて3大学の学生に試用してもらい、高い妥当性と信頼性を持ったレベル診断テストが開発され、正確な英語リスニング力の診断が測定されることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書には以下の通り記載しており、おおむねこの計画通りに進展している。 平成24年度:先行研究の整理、プロトタイプシステムの評価、診断テストの作成、教材選定システムの仕様を検討 平成25年度:教材選定システムの開発、診断テストの作成 平成26年度:開発した教材選定システムの効果の検証
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は最終年度にあたるため、試用実験を継続すると共に、教材選定システムを公開する。さらに、学会等での発表や報告書の執筆にあたる計画である。
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Causes of Carryover |
ナビゲーターシステムの試用者が計画通りには集まらなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度に行う試用実験への参加者への謝金として支払う予定である。
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