2014 Fiscal Year Annual Research Report
WEBを利用した欧米大学に留学する日本人学生の人間関係構築過程に関する縦断的研究
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24520629
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
隈本 順子 大分大学, 国際教育研究センター, 教授 (60336245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南里 敬三 大分大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (80457639) [Withdrawn]
長池 一美 大分大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (90364992) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 海外留学 / 異文化交流 / 異文化適応 / 留学動機 / 人間関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
第1回目の調査同様、第2回目調査(平成25年8月から26年8月までの期間)も欧米の協定校に1年間留学した日本人学生の人間関係の実態をアンケート法とインタビュー法を使って留学前、留学中、留学後に分け縦断的に調査を行った。これらのデータを質的方法で分析し人間関係構築過程について考察した。第1回目の調査ではコミュニケーションツールとしての言語(英語)力不足を克服したグループは、周囲の人間関係の広さと深さにおいて克服しなかったグループに比して勝っていたことが観察された。また、その人間関係構築過程では性格の相違に起因することを示唆する事例もみられた。 第2回目調査では、このような違いが生じる要因は何かを探るため、学生自身による性格分析と留学先での受入体制にも焦点をあててみた。英語力不足をどのようにして克服したか、その詳細を彼等の人間関係の中で探り、留学成果にどのように影響を与えたのかも観察した。 データから2名の学生について「異文化友人関係の形成過程モデル」を使って「住環境」と「友人関係構築」の関係を中心に事例研究を行った。同じ教育環境で英語力もほぼ同じレベルで留学をスタートした学生の留学成果が大きく異なった要因は、住環境の違いに起因する友人関係の形成の違いにあった。留学先での受入体制は留学成果にあまり影響を与えていない事例も多少あり、結論を導き出すには至らなかった。性格については概ね「消極的な面も持ちながら積極的な面も多く持つ」と回答している者が多いが、帰国後のインタビューでは、留学前に比べ人間関係構築に積極的に関われるようになったとする者が多くいる。留学成果については大半の学生は5段階評価(5が最高)で4ないし5と評価し、また、「留学中に友人・知り合いが増えた」とする項目にも5と高く評価している学生が多い。今後、更にデータを集積しいくつかの質的研究手法を使い分析を行いたい。
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Research Products
(3 results)