2012 Fiscal Year Research-status Report
学習者自律にむけた自己動機づけ方略獲得への支援の試み
Project/Area Number |
24520663
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
植田 麻実 東京工科大学, 教養学環, 教授 (00184937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉野 俊子 工学院大学, 基礎・教養教育部門, 教授 (90531757)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 自己動機づけ方略 / motivation / demotivation |
Research Abstract |
平成24年度の研究の具体的内容: 平成25年度の本アンケート調査のための予備調査として、本研究に携わる4名(研究代表者、研究分担者、連携研究者、研究協力者、各1名ずつ)により計10名の学生に対してインタビューを行った。内容としては、自己動機づけ方略につながる、被験者が英語学習に対しての動機を無くした場合の具体的な経験や、動機を取り戻した際の具体的な状況、そして彼らの動機を保ち続けるための自己動機づけ方略に関してであった。10人のインタビューの内容はすべてスクリプトとして起こし、ストラテジーの抽出はコーディング作業により行われた。結果は、平成24年10月30日に開催されたThe 11th International Symposium on Advanced Technology(工学院大学)において発表した(この内容は平成25年、論文にする予定である)。 意義:意義は、本科研の研究目的である、学習者が自己動機づけ方略をどのように獲得しているかの多岐に及ぶ具体例を集めることができたことである。本研究の計画にあたっては、伊藤(2011)とOxford (2007)の理論をフレームワークとしていたが、やはりインタビューという形式をとったことで、被験者の現在に至るまでの経験に関して予想を超える個人的な多様な事例が集まり、それらによって、本研究調査に質的な部分を取り入れることの重要性の再認識を得ることとなり、その意義は大きい。 重要性としては、この予備調査を通して、本アンケートの最初のグループ分けである枠ぐみ、すなわち、英語学習の自己動機づけ方略として、自身を、あるいは学校での授業を、あるいは日本社会のどれを最重視しているかにも焦点を当てる事としたが、それはアンケート作成においてその中心となる事柄であり今後の研究実施につながって行くことである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画にそって進めてきた。初年度の計画としては、予備調査を行い、それをまとめて発表し、予備調査の結果を本調査のための資料とし、本調査が実施できるまでの準備をする、というのが初年度の計画であり、順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、研究計画通りに、前期にアンケート調査を実施する。後期、11月に台湾における学会で発表が決定しているため、それまでの間にその結果をまとめる。またこの学会における論文は夏季に完成する予定である。11月以降は、平成26年度の夏に発表を予定しているオーストラリアでの発表に向けて準備を進める予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の研究費の使用計画としては、アンケートの作成および実施(レイアウト依頼、印刷依頼、郵送費等)に関しての費用を見込んでいる。 また、台湾での学会(The 22nd International Symposium on English Teaching) に参加するための費用を見込んでいる。繰越金が生じた状況・理由に関しては、台湾学会への平成24年度の参加に関する費用の予算として、実際にかかった費用よりも多めに見込んでいた事と、ニュージーランドへの学会発表においても、航空運賃および滞在ホテル代金を実際にかかった費用より多めに見込んでいた事による。 これにより平成25年度以降に請求する研究費と合わせた使用計画に関して、当初の予定額との間に差異が生じるが、アンケートの自由記述の字起こしなど、予算の振れ幅が大きいものも含まれるため、その幅が予算を超えた場合にそなえて、繰越金は、平成25年度に付加する。
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