2013 Fiscal Year Research-status Report
学習者自律にむけた自己動機づけ方略獲得への支援の試み
Project/Area Number |
24520663
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
植田 麻実 東京工科大学, 教養学環, 教授 (00184937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉野 俊子 工学院大学, 基礎・教養教育部門, 教授 (90531757)
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Keywords | self-regulation / autonomy / 自律学習 / ストラテジー / motivation |
Research Abstract |
平成25年度は本リサーチの実施を行った。夏学期の間に本リサーチの分担者、連携研究者、研究協力者と共に植田が中心となり、初年度(平成24年度)に行った予備調査の結果より、アンケートを制作し、その実施を行った。その結果の一部分は平成25年11月に台湾の国際学会(ROC-ETA)にて植田と阿部で発表を行い、発表内容に関しての論文は査読論文として同学会の"Selected Papers from the Twenty-second International Symposium on English Teaching"に選ばれCDの形で発行された(pp.393-401)。研究の具体的な内容としては、英語学習者が、学習する意欲を維持するために自分で工夫して使用していると思われるself-regulatory strategiesを、先行文献や予備調査によって挙がった項目をたてて、それに自己申告で答えてもらった。また、英語学習が成功するかどうかを、ア)自分自身、イ)授業やカリキュラム、ウ)日本社会における英語の位置づけの3つから一つ選んでもらった。英語学習が成功するために一番大切な要素としては6割以上が、『自分自身』を選んだ。また、使用しているストラテジーとしては『英語を駆使する自分像をイメージする』、という因子が他の因子との関係が深かったことが判明した。英語学習の成功が自分自身にあると答えた被験者が半数以上であったこと、そして、因子としても、自分が英語を駆使する将来像をもつ、というものが他の因子とも関係が深かったことから、英語を教える側としては、学習者自身が自分を律していく手助けの仕方や、英語を使う自分の姿を想像できるようにするのに、どのような補助ができるのか、などを、これからの英語教育の中で議論していく必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的である、初年度(平成24年度)に予備調査を行いその発表をする、という計画と、次年度(平成25年度)にその予備調査の結果を反映し本リサーチのアンケート原案を作成しその実施を行うという計画も予定通りに進み、その結果の一部は台湾における国際学会にて発表しその論文も掲載された。その後、日本実用英語学会において、日本語でも発表を行なった。平成26年度は主にアンケートの自由記述の部分の結果報告を行う予定である(台湾における平成25年度と同じ学会において11月に行うための要旨の査読はすでに通っている)。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は最終年度であり、自由記述に関しての結果発表に加えて、本研究のテーマである『自己調整学習と自律』に関してのワークショップを開催する計画を進めている。このワークショップでは、小中高の現場の先生方への提案や意見交換なども行う予定となっている。
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