2013 Fiscal Year Research-status Report
近代化模索期の「国史」編纂と地図作成―赤門書庫旧蔵地図の研究
Project/Area Number |
24520737
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉本 史子 (山田 史子) 東京大学, 史料編纂所, 教授 (10187669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野寺 淳 茨城大学, 教育学部, 教授 (90204263)
佐藤 賢一 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (90323873)
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Keywords | 近代化 / 地図 / 海図 / 空間 / 外交史 / 幕末 / 海域史 / 維新 |
Research Abstract |
1 全体調査―目録作成:原則毎週金曜日に調査を行い、調査番号付与、調書作成を行った。またデジタル・スキャンの試行、および重要史料の撮影を行った。 2 公開研究集会・展示会:2014年2月28日「海図から見た震災と地域」(東京大学福武ホール地下一階史料編纂所大会議室)趣旨説明 杉本史子、第一部 講演・研究報告(小野寺淳 「写される絵図-内務省引継地図・赤門書庫の蝦夷図に関する若干の考察-」、横山貴史 「東日本大震災と漁村(ビデオ発表)、横地留奈子・吉岡誠也 「幕末の佐渡―変動期の海図」」 第二部 展示「海図からみる震災―牡鹿半島を中心として」 (全体解説・佐藤賢一、各図・画像解説 今井健三・鈴木純子・橋本直子) 3 現地調査:3-1)5月13日 横浜巡見:①横浜開港資料館「上海と横浜」展示見学(学芸員の方による展示解説)、②横浜港・河川巡見及び事前研究会 (波止場会館)「海図と航海」(今井健三)、「横浜居留地と開港」(吉岡誠也)、「海図の対景図」(横地留奈子)③巡見、3-2)8月14-7日 佐渡調査:相川郷土博物館絵図調査、佐渡奉行所見学、夷港現地調査(海図の現地調査)、久知八幡宮祭調査、山本修巳氏宅柴田収蔵史料、ゴールデン佐渡所蔵絵図調査「ゴールデン佐渡所有文書目録」(平成18年度新潟県立文書館 作製)、宿根木現地調査
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の中軸となる「赤門書庫旧蔵地図」の悉皆調査、調書・目録作成は毎週一回行い順調に進捗している。全体概要はほぼつかめた。また、デジタルスキャンの試行を行い、高精細画像で微細な撮影を行うことが確認できた。あわせて、「赤門書庫旧蔵地図」の特質である、幕末・近代初期の海図について、準備調査(横浜)・現地調査(佐渡)を行い、日本の歴史の中での黎明期の海図の特質を検討することができた。海図は、これまでほとんど歴史分析の対象とはなっていなかったか、他の史料からは探ることが困難な歴史の局面を明らかにする素材となりうる可能性を秘めていることが明らかになりつつある。こういった研究成果は、一般向けの公開研究集会・展示会、また論文で、公開している。また、刊行準備中の英文出版物にも、その成果を反映させる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
1「赤門書庫旧蔵地図」の調査・目録作成を完成させ、公開にむけての検討を行う。 2 「現在までの達成度」に記した研究成果は、一般向けの公開研究集会・展示会、また論文で、公開している。また、アメリカ国内で刊行準備中の英文出版物にも、その成果を反映させる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度が最終年度となるため史料調査に必要な資料購入費を確保した。 新版海図を購入予定
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