2014 Fiscal Year Research-status Report
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24520853
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
深澤 百合子 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (90316282)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 雑穀農耕 / アイヌ農耕 / 擦文文化 / フロテーション / ヒエ / アワ / キビ / オオムギ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は北海道における農耕活動が擦文文化より継続してアイヌ文化に移行していったことを考古学資料から検証するものである。擦文文化においては竪穴住居や墳墓から出土する考古学資料において鉄製農具をはじめヒエ、アワ、キビ、オオムギなどの炭化栽培種子などが発見され農耕活動がひとつの文化的活動として認識されている。しかしこのような擦文文化の雑穀農耕の連続性がアイヌ文化においてきちんと把握されていないところに問題がある。 平成26年度調査においては、竪穴住居の床面より土壌サンプルを採集し、フロテーションをおこない栽培種子の同定をおこなう予定であったが、土壌サンプルの収集にあたり、発掘調査中天候に恵まれず、期待していた量の土壌サンプルを収集することができなかった。当該竪穴住居は焼失家屋であるため、炭化種子の検出が期待できるため、床面をきちんとと精査して、かまど前提部分における土壌サンプルを潤沢に採集する必要がある。次年度は何としても土壌サンプルのデータを収集し種子同定をおこない、雑穀栽培の痕跡を明らかにしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は悪天候により発掘調査が思うような成果をあげることができず、炭化種子の同定作業に必要な土壌サンプルの収集ができなかった。そのため当初計画していた目的を達成することができなかった。さらに研究環境の面で使用実験室が所属研究科の耐震補強工事をおこなったため移動する事態が生じた。このため研究室、実験室の引っ越しを余儀なくされ、研究を遂行できる環境に恵まれなかった。具体的には実験室において作業をするのが難しく、資料を広げて、出土遺物などを検討する場所がなかった。基礎データが入手できず、また資料整理、同定分析をするにいたっていないという困難な状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究環境の改善により、実験室が有効に活用できる状況を確保し、発掘調査によりすみやかに土壌サンプルを収集し、フロテーション作業を行い、炭化種子の検出、同定分析をおこなう。これらの作業には多くの人工が必要となるため、時間の効率をあげるために人数を増やして実施していきたい。
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Causes of Carryover |
本年度は悪天候により発掘調査から土壌サンプルを採集することができなかった。また研究施設の面からも本研究者が所属する研究科の耐震補強工事を実施するため実験室の移動引っ越しがあり、仮説実験室などの施設で、資料整理や炭化種子同定のためのフロテーション作業をおこなうことができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度発掘調査により採集できなかった土壌サンプルを採集し、実験室に持ち帰り、フロテーション作業をおこなう。炭化種子を検出し、同定をおこない、ヒエ、アワ、キビ、オオムギなどの栽培植物を確認する。
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