2014 Fiscal Year Research-status Report
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24530006
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
船越 資晶 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (70362548)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 批判法学 / 法的思考 / ポストモダニズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、以下の研究を実施した。 第1に、昨年度に引き続き、わが国の契約法学の史的展開を跡づける作業を行い、法的思考の発展図式「古典派→社会派→現代派」の一般化を目指す本研究課題の中核を成す、わが国の法的思考の系譜学の精緻化を試みた。この研究成果に基づき、国際研究集会「Transformations of Law in the Age of Globalization」(同志社大学)において、「A Genealogy of Japanese Legal Thought」と題する報告を英語で行い、参加者から有益なコメントを得ることができた。 第2に、現代の法的思考の一翼を担うフェミニズム法学について、批判法学の観点から批判的に検討した。この研究成果は、2015年度日本法社会学会学術大会で報告する予定となっている。そこでは、フェミニズム法学を現代派法思考として「図式」に取り込むためにクリアしなくてはならない条件を示す予定である。 第3に、「図式」の定礎者ダンカン・ケネディ教授の法理論をテーマとする国際研究集会「IGLP Conference: Global Legal Thought: The Legacies of Heterodoxy」(Harvard Law School)での討論に参加し、自分の「図式」の理解をテストすることができた。また、昨年度に引き続き、ケネディ教授と個別に意見交換を行い、わが国の法的思考の史的展開の特色について、教授から貴重なコメントを得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の目的である法的思考の発展図式「古典派→社会派→現代派」の一般化に向けて、本年度は、以下の成果をあげることができた。第1に、わが国の契約法的思考の系譜学の見取り図を作成し、「図式」を共有する海外の研究者に向けて、その成果を英語で発信することができた。第2に、フェミニズム法学の法的思考を批判的に検討することにより、これを「図式」に取り込むための予備的作業を行うことができた。第3に、「図式」の定礎者ダンカン・ケネディ教授の法理論をテーマとする国際研究集会での討論、ケネディ教授との個別の意見交換を通じて、自分の「図式」の理解をテストすると同時に、現代日本の法的思考をより適切に再記述するための手がかりを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の目的である法的思考の発展図式「古典派→社会派→現代派」の一般化に向けて、本年度はその中核部分の成果を英語で発信することができたので、最終年度となる次年度は、この成果を基盤とし、個々の法的思考に関する研究をこれに盛り込む形で、研究全体の総まとめを行いたい。
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Research Products
(1 results)