2015 Fiscal Year Research-status Report
食の倫理と功利主義:食をめぐる規範・実践・ジェンダー
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24530214
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
板井 広明 お茶の水女子大学, ジェンダー研究所, 特任講師 (60405032)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 食の倫理 / 肉食 / オーガニック・マーケット |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は前年度に引き続き、夏にロンドン大学University College所蔵のベンサム草稿で動物に関するものを選んでチェックし、現代における食の実践運動としては、ロンドンのファーマーズ・マーケットやコッツウォルズのアーツ&クラフツ運動の影響を受けた職人村などの現地調査および資料調査を行なった。 研究計画では日本ベジタリアン学会で報告する予定だったが、2015年11月17日にはポーランドのワルシャワ大学で開催されたInternational Conference: Animals in Japanese Culture and Religion, The IX Days of Japanで、「日本における肉食の倫理~人間と動物の共生」"Ethics of Eating Meat in Japan: the Coexistence of Humans and Animals"と題する報告を行ない、とりわけ現代日本における肉食の倫理の起源や肉食の現状(食肉消費量の推移など)について報告した。ワルシャワ大学の教授や院生、日本からの参加者からの諸々コメントが、研究を深める上で重要な示唆となった。また学会後はワルシャワ市内でここ数年、活発となってきたオーガニック・マーケットや市場、食の嗜好の変化などについて現地調査を行なった。 また肉食との関係で、動物愛護の問題も検討し、これは年度中の公刊にはならなかったが、『テーマで読み解く生命倫理』(教育出版、2016年4月)の「動物愛護と倫理」の章に結実した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予算執行は計画通りに進んでいるが、本務校の移動があり、研究計画にある、動物と人間との関わりおよび現代生活における食の倫理の実践のあり方をめぐる学術的啓蒙書原稿執筆がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の素材はだいたい揃ってきたが、現地調査を含めた現状の把握が十分ではない点が挙げられる。今年度はその点について調査地を精査しつつ、さまざまな方面に伺い、現状をしっかりと見極め、原稿執筆に反映させたい。
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Research Products
(4 results)