2014 Fiscal Year Research-status Report
国勢調査詳細抽出個票データからの擬似パネルデータ構築と芸術関連産業従事者構造解析
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24530232
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Research Institution | Satistical Information Institute for Consulting and Analysis |
Principal Investigator |
周防 節雄 公益財団法人統計情報研究開発センター, その他部局等, 研究員 (90162841)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古隅 弘樹 兵庫県立大学, 経済学部, 准教授 (70336824)
安井 浩子 公益財団法人統計情報研究開発センター, その他部局等, 研究員 (90443324)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 芸術関連従事者 / 国勢調査 / 世帯類型 / 芸術文化政策 / 芸術家の収入構造 / ジャンル毎の芸術家分布 / 芸術家の地域分布 / 芸術家の形成環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、2種類の統計データを使用している。 ①「日本の芸術家4000人調査」の個票データ ②個票レベルの国勢調査ミクロデータ(全世帯の10%抽出) ①は、1986年から2007年までほぼ5年周期で科学研究費プロジェクトとして我々のグループが5回実査した「日本の芸術家4000人調査」の個票データである。このデータベースを使って、家族構成から世帯類型を識別して、芸術家の年間所得、年間支出、学歴、家庭環境等の特徴を、三つの芸術ジャンル(演劇、舞踊、音楽)別に分析した。 ②は、1980年、1985年、1990年、1995年、2000年、2005年、2010年に実施された国勢調査の個票情報を対象に、新統計法による「調査票情報の提供」を総務省統計局に申請するための書類作成中である。既に刊行された国勢調査報告書に掲載された調査結果を参照しながら、利用申請をする変数および申請内容を精査している。このうち1980年~2005年の国勢調査ミクロデータは、2010年に1年間の使用限定付きで入手し、分析した実績がある。今回その時の分析結果を再検討した。(再度ミクロデータを使用するには、新規の利用申請が必要となる。)その時に入手したミクロデータの符号表を使って、世帯類型を特定するSASプログラムを今回新開発したので、データが入手され次第、直ちに世帯類型による種々の分析に取りかかれる。本科研プロジェクトの初年度(平成24年度)に、世帯類型識別のアルゴリズムを、インドネシア統計局作成のSUSENAS(インドネシア国家社会経済調査)のミクロデータを使って開発したが、今回、その結果の世帯類型を英文単行書に収録した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①芸術家調査の分析作業:5回分の調査データベースの整理・クリーニング作業は終了した。現在までに世帯類型の解析作業も完了した。 ②個票レベルの国勢調査ミクロデータ(全世帯数の10%抽出):新統計法による「調査票情報の提供」を総務省統計局に申請するための書類作成作業は6月末で終え、8月にはミクロデータの入手を予定している。そのための既刊の国勢調査報告書のサーベイを継続している。 ③世帯類型の識別アルゴリズム:既に必要な技法を開発済みで、インドネシア統計局作成のSUSENAS(インドネシア国家社会経済調査)のミクロデータを使って実験済みである。その結果の世帯類型を英文単行書に収録した。更に、本番の日本の国勢調査ミクロデータに対しても、入手済みの符号表を利用して世帯類型を特定するSASプログラムを今回新開発済みなので、データが入手され次第、直ちに世帯類型による種々の分析に取りかかれる。
以上を鑑みて、予定している研究は最終年度である本年度末までに無事終了できる。
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Strategy for Future Research Activity |
国勢調査の個票情報提供の申請を6月末までに済ませ、早急にミクロデータの入手を計る。開発済みの世帯類型識別プログラムを実行して、世帯類型を確定して世帯構造の分析をする。その中から芸術関連従事者のいる世帯だけを抽出して、世帯特性を分析し、1980年から2010年までの時系列的推移も分析する。 この作業と並行して、芸術家調査データの分析作業を行い、国勢調査データからの分析結果と比較検討する。 両者の分析結果から日本の芸術家の世帯の実態を解明して、政府や地方自治体の文化・芸術政策に提言する。
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Causes of Carryover |
2013年12月初旬、右肩を重度に負傷し、半年間右手が使えなくなり、パソコン操作に支障が生じ、データ分析や論文執筆が滞った。この期間のロスを補うために、2015年度へ研究期間の延長を申請し、承認された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
関西在住の研究代表者と研究分担者2名によって国勢調査ミクロデータの分析処理を速やかに行いながら、適宜、首都圏在住の連携研究者と研究協力者らと研究会を実施して研究成果をとりまとめるために、末使用額を研究会出席の旅費及び大容量のミクロデータ処理に必要な機材と参考書籍等の購入経費,通信費に充てることとしたい.
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Remarks |
【備考】上記の最初の二つの論文は「SAS Premium Lounge」という会員限定のサイト http://www.sascom.jp/top.php の中に入ってからアクセスできます。ただし、このサイトは無料で会員になれます。
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Research Products
(20 results)