2013 Fiscal Year Research-status Report
中国企業統治システムにおける独立取締役の役割についての調査・研究
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24530420
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Research Institution | Edogawa University |
Principal Investigator |
董 光哲 江戸川大学, 社会学部, 准教授 (50440178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 浩二 明治学院大学, 経済学部, 教授 (20152241)
金山 権 桜美林大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40296405)
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Keywords | 監査役会 / 独立取締役 / 社外取締役 / 取締役会 / 委員会設置会社 / 監査役会設置会社 |
Research Abstract |
中国の上場会社における独立取締役の役割を調査・研究するために、平成25年度は企業訪問、文献研究に焦点を当てて研究を進め、一定の成果を上げている。 その成果として以下のものがあげられる。 中国の上場会社の企業統治は米国、日本と比べ大きく異なっている。米国では監査役会を設けず、取締役会に各種委員会を設けている。その委員会の1つとして監督・監査委員会がある。監督・監査委員会のメンバーの半数以上は社外取締役が占めている。この監査・監督委員会が経営陣の経営を監督・監査しているのである。 一方、日本の企業統治は委員会設置会社にするか、監査役会設置会社にするかを会社が選択可能である。つまり、日本の上場会社では、監査役会による監督・監視にするか、委員会による監督・監視にするかが選択可能である。 これに対し、中国の上場会社では監査役会が存在すると同時に、取締役会に各種委員会も存在している。また、監査役会と独立取締役による二重の監督・監査を行われている。 何故、中国の上場会社では監査役会と独立取締役による二重の監督・監査を設けているのだろうか。平成25年度はこの問題を解明するために、中国の上場会社における監査役の内部的性格を「年次報告書」(2011年度)のデータを用いて研究を進め、その特徴を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の研究計画として主に3つの方面が挙げられる。 1つは文献による研究で、これは当初の計画以上に進展している。中国の上場会社の2011年度の「年次報告書」のデータから監査役の内部的性格を明らかにすることができた。 2つ目は企業訪問で、これもおおむね順調に進展している。 3つ目はアンケート調査を予定したが、アンケート用紙の回収率の低さ、費用対効果を考えるとやめる必要がある。アンケート調査をやめる代わりに、企業訪問を増やしたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、訪問企業の数を増やすことや必要に応じて外部の専門家を交えながら、研究を進めていきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
アンケート調査の回収率の低さ、費用対効果を考慮した場合、きわめて非効率的であることを現地の専門家等から指摘を受け、アンケート調査をやめることにした。 アンケート調査の代わりに、訪問する企業の数を増やしたり、専門家と議論を交えながら、研究を進めていきたいと思う。
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Research Products
(6 results)