2014 Fiscal Year Research-status Report
東・東南アジア地域における日本企業の合弁戦略と副次的戦略の合理性に関する研究
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24530503
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Research Institution | Shizuoka University of Art and Culture |
Principal Investigator |
高島 知佐子 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 講師 (70590404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀口 朋亨 京都外国語大学, 外国語学部, 准教授 (20568448)
石井 真一 大阪市立大学, 経営学研究科, 教授 (70315969)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | CSR活動 / BOPビジネス / NPO・NGO / パートナーシップ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、本研究の目的である東・東南アジア地域における日本企業の国際合弁行動と現地市場への戦略としてのCSR(Corporate Social Responsibility)、PR(Public Relations)、GR(Government Relations)との整合性、合理性を検証するために、昨年度得られた知見をもとに、(1)NPO/NGOと企業のパートナーシップ関係によるCSR活動の調査、(2)日本企業による海外でのBOP(Base of Pyramid)ビジネスの事例調査、(3)文化領域でCSR活動を行う企業の事例調査、(3)国際合弁における日本企業の戦略的行動、等に関する調査・研究を行った。 昨年度の研究で得られたNPO/NGOとのパートナーシップによる戦略的CSR活動の一形態としてBOPビジネスに着目し、個別事例を通してBOPビジネスの展開方法等を明らかにした。また、日本企業の海外でのCSR活動として、近年文化領域での活動が増加していることに着目し調査したところ、文化領域でのCSR活動が進出先での企業認知度向上や現地コミュニティとの関係構築に寄与していること等がわかった。最終年度であるH27年度は、これらの知見をもとに、戦略的CSR活動が進んでいると考えられるアメリカやヨーロッパ企業の事例等も調査しながら、業界と企業規模を整理した上で海外進出先での日本企業の戦略的CSRのあり方を提示する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初計画していたアンケート調査の実施が現地の情勢変化等により延期になっていることから、進捗は遅れている。また、日本企業の戦略的CSR活動を検討する上で必要となるアメリカ・ヨーロッパ等の企業の動向把握も不足している。
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Strategy for Future Research Activity |
アンケート調査は現地の協力団体と実施に向けた調整を進めているが、当初の調査規模でH27年度中に全ての調査を終えることが難しくなってきたため、規模をやや縮小したものを実施することを検討している。また、アンケート調査の実施が難しい場合の対策として、先進的活動を行っている企業に限定した調査を既に進めており、複数の事例をもとに活動の傾向や課題等は、一定程度明らかにすることができると考えている。また、日本企業の動向の特徴を明らかにするためのアメリカやヨーロッパの企業の動向調査はすでに進めており、10月には現地調査が決定している。こういった状況から、昨年度生じていた研究の遅れや課題は本年度の取り組みで解消することができる予定である。
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Causes of Carryover |
研究開始当初から予定したアンケート調査の実施が現地の政情変化、これに伴い協力団体での受け入れの調整に時間を要していることなどから、これらの費用を繰り越すことになった。また、昨年度予定していた現地調査及び海外での学会発表がH27年度になったため、これらの費用も繰り越すことになった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は昨年度までの成果の海外での発表、日本企業の全体的な動向を把握するためのタイでの調査(アンケート調査など)、アメリカ・ヨーロッパ企業の動向調査が既に決定しており、これらに主な費用を使用する予定である。
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Research Products
(8 results)