2012 Fiscal Year Research-status Report
管理会計情報の共有が企業価値創造をもたらすマネジメント・モデルに関する研究
Project/Area Number |
24530579
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
西村 三保子 明治学院大学, 経済学部, 講師 (80587288)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 管理会計情報の共有 |
Research Abstract |
平成24年度は、交付申請書の「研究目的」に記載した第一の課題(日本企業における管理会計情報共有の実態を定量的および定性的に調査・分析すること)について取り組んだ。 具体的には、定量的調査として、各企業のHP上の情報やHPよりダウンロード可能な資料(決算短信、有価証券報告書、決算補足資料、説明会プレゼンテーション資料、事業報告書等)を1社ずつ詳細に調査し、共有されている管理会計情報を明らかにした。調査対象企業は、「食品」、「化学・医薬品」、「電気機器」、「輸送用機器」の4業種における時価総額上位各20社、計80社である。 定性的調査として、企業(京セラ、小松製作所)の経理部門やIR部門、経営企画部門の異なる職位の経営管理者に対しインタビュー調査を行なった。定量的調査だけでは、経営管理における管理会計情報活用の現況や、外部から獲得した情報の社内フロー等を含む情報管理体制、IR組織の位置づけ、IR専門スタッフの育成、管理会計情報共有対する経営トップの関心・関与度、新たな情報共有の決定プロセスなどの実態を把握しきれない。そこで、これらの実態をより詳細に把握することを目的として、上記2社に対しインタビュー調査を行なった。 Web上での調査やインタビュー調査により、管理会計情報共有の実態を明らかにしたとともに、一般に入手可能な文献の調査を行ない、「管理会計情報の共有と組織文化の関係」や、「管理会計情報の共有が組織構成員の行動に与える影響」に関する論文3本を執筆した。 上記論文は『産業経理』、『會計』、および『経済研究』に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度に計画していたWeb上の調査は実施したものの、郵送質問票調査を実施できなかったため、企業が管理会計情報の共有実態についてどのように認識しているか、また自社をどのように評価しているかについては十分に把握できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
一般に入手可能な文献の調査に加えて、複数の企業の経理部門やIR部門、経営企画部門の異なる職位の経営管理者に対するインタビュー調査、企業訪問による従業員へのインタビュー調査や参与観察、および企業内部資料の収集・調査を行なう計画である。これらの調査結果に基づいて、管理会計情報を共有することが企業-ステイクホルダー間で信頼関係を構築し、その信頼がステイクホルダーの価値創造をもたらすような行動を導き、企業の価値創造も導くという、筆者の仮説を検証するための分析フレームワークの構築を目指す。 企業価値創造をもたらすメカニズムの検証においては、定性的分析と並んで定量的分析も必要不可欠であると考えられるため、統計的手法を用い、データ処理・分析を行なう計画である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
郵送質問票調査に係わる消耗品費、人件費、および謝金、インタビュー調査に係わる国内外の旅費の使用を計画している。
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Research Products
(3 results)