2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24530648
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Research Institution | Tokiwa University |
Principal Investigator |
松村 直道 常磐大学, コミュニティ振興学部, 教授 (00073031)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 一人暮らし高齢者 / 高齢者サロン / 孤独死 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度には、一人暮らし高齢者を対象にして、成果を上げているネットワーク型小集団の調査、及び調査報告会を実施した。前者は、内閣府が実施しているエイジレスライフ・社会参加活動事例の中から、「支え合い活動」を抽出し、北海道と奈良県の2つの高齢者サロンを訪問調査した。ここでの新たな知見は、共に地域の歴史的固有性と特殊性をリーダーが自覚しており、行政や社会福祉協議会、自治会等の間接的な支援を得て、地域社会的課題と連結して、組織が運営されていることである。高齢者の生活歴を参加者が共に認識し、それが会への参加意欲の高揚、活動の活性化の素地になっていた。 常盤平団地での調査報告会は、調査の中間報告を兼ねて実施した。この調査では、出身地域の差異により、団地のイベント等への参加率が異なるので、高齢者サロンを出身地域別に開催することを、自治会と民生委員協議会に提案した。 本研究の主要仮説は、一人暮らし高齢者等への生活・福祉支援を実施する際、「従来、プライバシー重視の視点から、個人の生活歴等への接近が避けられてきたが、当事者に主体的な態度変容を促すには、そこへの関わりが欠かせない」、であった。阪神淡路大震災の仮設住宅生活支援に関わった医師や看護師の記録を読むと、例えば、「アル中患者に、酒をやめさせる、断酒会に参加させることよりも、背景にある『幾重にも重なる社会的歴史的原因』を探ることの方が、酒の減量になる」等の指摘があり、本仮説設定の意義と妥当性を示している。今後は高齢者サロン等の支援活動に際して、上記の仮設を検証するとともに、コミュニティ・ソーシャルワーク活動の改善に繋げてゆきたい。
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