2015 Fiscal Year Annual Research Report
心理的ウェルビーイングの向上は心理生物学的ストレス反応の軽減に寄与する
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24530902
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Research Institution | Beppu University |
Principal Investigator |
矢島 潤平 別府大学, 文学部, 教授 (30342421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷 真 熊本大学, 教育学部, 准教授 (50425203)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 介入研究 / リラクゼーション / ロールプレイ / 心理教育 / 自主学習 / コルチゾール / 主観的ストレス反応 / 心理的ウェルビーイング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,①フィールド場面において,心理的ウェルビーイングと心理社会的要因,生理指標との関連性,②主観的幸福感の高低による実験室条件下での心理生物学的ストレス反応との差異及び③フィールド介入によるコーピング等の変化を検証し,そのメカニズムを解明することを目的としている。本年度は,心理的ウェルビーイングを向上させる介入実践による効果検証を行った。 対象者:大学生64名を対象とした。対象者を統制群(介入しない群),介入群及び介入+自主学習 (Followup介入群)の3群に振り分けた。 介入手続き:介入群とFollowup介入群は,はじめに心理的ウェルビーイングを向上することによるメリット等についての心理教育(90分)を受けた。その後,週1回×4セッションの介入(リラクゼーションの習得,ロールプレイ2回及びふり返り)を行い,心理的ウェルビーイングの向上を促進させた。Followup介入群は,介入終了後に1ヶ月間の自主学習(1日のふりかえりを基に設定されたセルフモニタリング学習)を毎日実行し,かつ自主学習開始2週間後に臨床心理士によるふり返りを中心とした個人面接を行った。GHQ-28,SHS及びBSCP等の質問紙調査と唾液コルチゾールの測定を介入前後及び介入終了1ヶ月後に実施した。 結果:介入群とFollowup介入群では,介入前に比べ介入直後にネガティブ感情や主観的ストレス反応が軽減し,主観的幸福感やコーピング得点が上昇した。統制群は,いずれも変化が認められなかった。介入終了1ヶ月後では,介入群とFollowup介入群に有意差は認められなかった。 考察:本研究では,リラクセーション技法の獲得や成功体験を踏まえたロールプレイを導入したことによってストレス反応を上手に対処できるようになるとともに,ポジティブ感情を高める可能性を示唆している。また,1ヶ月間の継続的な自主学習の有無に関係なく効果が継続することを明からにした。
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[Presentation] 災害時のこころのケア2015
Author(s)
矢島潤平
Organizer
第3回日本栄養改善学会九州・沖縄支部学術総会
Place of Presentation
別府大学
Year and Date
2015-08-21 – 2015-08-22
Invited
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