2013 Fiscal Year Research-status Report
保育者養成に関わる造形領域における実践的教材の開発
Project/Area Number |
24531033
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
矢野 真 京都女子大学, 発達教育学部, 准教授 (00369472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田爪 宏二 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (20310865)
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Keywords | 実践的教材 / 造形領域 / 保育者の専門性 / 保育者養成 / 木育 / クロス・トレーニング・プログラム / 造形を通したコミュニケーション |
Research Abstract |
本研究は,保育者養成課程を持つ大学と保育現場,地域,そして造形作家との連携を通じて,実際の保育者養成における「保育者の専門性」,そしてその専門性を育てるために必要なことは何かということについて,保育現場や地域,造形作家との連携を通して造形領域における知識・技能・判断力などを具体的に明らかにし,「保育者の専門性」を育てるために必要な内容の提唱と実践を行うことにある。 昨年度(研究1年目)に行った現状調査(造形領域の捉え方とその実践活動)から,「木育」および「クロス・トレーニング・プログラム」における造形活動を通して,保育者側の造形に関する専門的な知識やスキルの詳細を身につけることの重要性とともに,それ以上の造形領域における本質的な部分を抽出し,体験させることが重要であることが浮かび上がってきた。 そこで今年度(研究2年目)は,その結果を踏まえた調査集計を行い,参加・集計人数についての確保と造形ワークショップを中心とした実践活動および教材の検討について研究を進めた。研究分担者の追加により,調査集計に関する的確な調査集計を行った結果から,造形と自然・地域とのかかわり,造形(表現)に関する技術,子どもや高齢者への援助技術といった,現職の保育者や学生の学びによる保育者としての成長についての知見が明らかとなり,どの造形ワークショップにおいても共通するキーワードを得ることができた。これらを踏まえ,造形領域の本質的な部分を抽出し体験させたことを具体的にデータベース化していくことが重要であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在まで,保育現場における造形領域の文献資料収集について,保育現場を中心に現状調査(造形領域の捉え方とその実践活動)を行い,研究分担者の追加により調査集計に関する的確な調査集計を行うことができた。しかし,対象となった現職の保育者および学生への参加・集計人数については次年度もさらに確保することを計画している。 幼稚園や児童館等の子どもたちや教員を対象として,地域との連携を行ったワークショップの具体的な実践内容(教材)については,「木育」と「クロス・トレーニング・プログラム」を中心に取り上げることによって教材研究を行ってきた。それらを通して「保育者の専門性」としての造形領域における検討と提案を行った結果,「木育」および「クロス・トレーニング・プログラム」教材を中心とした造形活動を通して,現職の保育者や学生の学びによる保育者としての成長におけるいくつかの共通するキーワードを得ることができた。これらを踏まえ,造形領域の本質的な部分を抽出し体験させたことを具体的な教材としてデータベース化していくことが重要であることが明らかとなり,次年度の研究方策を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は研究最終年度であり,造形領域の本質的な部分を抽出し体験させたことを具体的な教材としてデータベース化し,研究成果をwebまたは冊子として公開を予定している。そのため,そのコンテンツ製作および公開費用に関して専門者に依頼する謝金を予算に組み込んでいる。また,これらを検討するための最終的な現地調査等の立会いが必要となる。特に,具体的な教材に関する現地調査や,プログラム実施予定施設への研究旅費および諸経費について配慮する必要がある。ワークショップにおける移動旅費,記録や画像・文章,およびワークショップ実施に必要な材料・教材・関連資料等の収集などへの使用を計画している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究分担者への直接経費で旅費として計上していた分に,端数となる誤差が生じてしまったため。 次年度に繰り越し,研究分担者の旅費へ計上することを予定している。
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Research Products
(7 results)