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2013 Fiscal Year Research-status Report

表現重視の読むことの学習方略が及ぼす読解力育成への影響に関する実証的・実践的研究

Research Project

Project/Area Number 24531108
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

小久保 美子  新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (30413032)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 井上 一郎  京都女子大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00149767)
Keywords読むことの指導 / 教師のモデリング / 読みへの動機付け / 読み手の先行経験 / 読み手の既有知識 / 意味の構築
Research Abstract

25年度は、本研究1年目に当たる24年度に収集した国語科のカリキュラムと授業記録から明らかになった成果と課題を基に、(1)全体カリキュラム(2)国語科カリキュラム(3)読むことの単元カリキュラムの3つの次元から、「読解力」を高めるカリキュラム開発を行うこと、アメリカで開催されるInternational Reading Association(IRA)
年次大会に参加し、読むことの指導の理論と実践の動向を把握すること、そして、以上の研究から得られた知見を生かした授業を研究協力校において実施することを目的とした。
研究代表者は、目的どおり、4月にIRA年次大会に参加し、読むことの指導に関する最新の動向を把握すると共に、関連文献を入手し、以下の知見を得た。(1)教師のモデリングの観点(目的設定、推論、要約と統合、予測、質問、視覚化、モニタリング、重要な事柄の発見、既有経験との結びつけ)(2)理解における背景・先行知識、動機付け、階層的知識の役割(3)語彙指導の要素(4)読み手の記憶を促すテキスト構造
以上の知見を基に、研究協力校である新潟市立巻北小学校の4年生において、「ごんぎつね」を共通教材とした新美南吉単元及び説明的文章の単元の授業を実施していただいた。授業にはアクション・リサーチの形で介入したが、従来の場面ごと・段落ごとに分断した教師の発問―児童の応答型から脱却し、児童個々の読みを表現することを重視した授業を実現することができ、子どもの作品を読むことへの意欲が高まるとともに、各自の読みが交流を通して深まっていく様子が観察され、成果を得ることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

アメリカのIRA学会に参加し、読むことの指導に関する最新の理論と実践の動向を把握し、入手した関連文献から示唆的な知見を得ることができた。
海外の文献研究から得られた知見を生かした読むことの授業を研究協力校で実施していただき、抽出児を定めて授業記録を撮ることができた。また授業への参与観察から成果と課題を明らかにすることができた。
本研究の残された課題として、一つの単元レベルの授業改善ではなく、「読解力」を育成するために、国語科の全体カリキュラムにおいて、どのような表現活動を採り入れることが有効かを明らかにすることが挙げられる。

Strategy for Future Research Activity

25年度に得られた授業記録を文字化し、教師の働きかけとモデリングとそれに応じた子どもの読みの活動の実際について、子どもの発言や表現物から、思考の流れを中心に分析し、読解力育成に及ぼす表現活動の学習方略の有効性を明らかにする。
また本研究で得られた成果と課題について、7月に新潟市の研究会で、9月に人文科教育学会で発表する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

24年度に予定していた授業記録を文字化する作業をアルバイトとして依頼することができなかったことによる。
24年度に収集した授業記録を文字化する作業をアルバイトして依頼する予定である。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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