2012 Fiscal Year Research-status Report
中学進学時の生活習慣の確立をめざした小中連携食育カリキュラムの構築と実践・評価
Project/Area Number |
24531200
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
岸田 恵津 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (70214773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 忠志 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (10230567)
増澤 康男 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (30119622)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 食育 / 家庭科 / 中学校 / 特別活動 / 生活習慣 |
Research Abstract |
本研究の目的は,小学校と中学校が連携して食育を推進し,中学校進学当初の生活習慣を確立するカリキュラムを作成し,実践を通して有効性を評価し,カリキュラムを構築することである。24年度は,1.中学校における食育実践状況調査と生徒の生活習慣に関する調査,2.小中連携食育カリキュラムの小学校部分の実施 を行った。 1.兵庫県下全公立中学校を対象に郵送法で質問紙調査を実施した(有効回答数219,回収率63.8%)。中学生の食生活の課題として,生活リズムや食事バランスに関することがあげられた。特に,給食がない中学校では昼食内容に問題が見られた。中学校では,家庭科並びに家庭科教員が食育推進に重要な役割を担っているととらえられていた。しかし,授業時間の不足,業務の多忙などが食育推進の課題としてあげられた。また,80%の学校が生活習慣の確立をめざした食育に取り組みたいと回答した。これらの結果を踏まえ,中学1年生に対して,家庭科と保健体育の食育に関する内容を関連づけて再配置し,生活及び学習の目標設定と振り返りの要に特別活動(学級活動)を位置付けたカリキュラムの作成に着手した。 2.小学校と中学校が連携した食育カリキュラムの小学校の部分について,小学校6年生の3学期に実践した。ここでは小学校の内容の上に,中学校での次の学習が積み重ねられるように内容を配置した。中学校進学後,小学校で食育プログラムを受けた子どもとそうでない子どもとの間に差があるのかどうかなどを追跡するとともに,小学校での取組結果を分析しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中学校での調査を実施し,現状の把握と課題の整理ができた。そして調査結果に基づくカリキュラムを作成に取り組んでいる。また,小中連携の小学校の部分について実践できた。
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Strategy for Future Research Activity |
中学校の実践プログラムを作成し,実践を開始する。中学校1年生に対して,4月から7月にかけて家庭科で,食事と生活リズムなどに関する4回のプログラムを実施する。また,保健体育でも食生活に関する内容を一部実施し,保健体育科教員と養護教諭で授業を行う。学級活動では「生活ノート」に,朝食,睡眠などの項目に記入させ,学級担任がその支援を行う。 評価では質的・量的評価を組み合わせ,プロセス評価と行動レベルの変容の評価を行う。意識,行動レベルの変化を質問紙調査により評価する。また,生徒のワークシートの記述内容から目標設定の内容等を分析し,行動変容に至る過程を調べる。実践に関わった教師により,実施内容や方法等について,グループディスカッションを行い,改善のための情報を得る。 小学校部分の実施結果の分析と中学校での追跡を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実践で使用する実物大料理カードなどの教材費,実践校での調査や打ち合わせ,資料収集,成果発表のための旅費に使用する。収集したデータ入力費や音声起稿の費用にも使用する。
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Research Products
(2 results)