2013 Fiscal Year Research-status Report
中学進学時の生活習慣の確立をめざした小中連携食育カリキュラムの構築と実践・評価
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24531200
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
岸田 恵津 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (70214773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 忠志 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (10230567)
増澤 康男 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (30119622)
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Keywords | 食育 / 家庭科 / 中学校 / 学級活動 / 生活習慣 |
Research Abstract |
本研究は,小学校と中学校が連携して食育を推進し,中学校進学当初の生活習慣の確立をめざしたカリキュラムを作成し,実践を通して有効性を評価するものである。25年度は,中学校での食育を生活習慣確立のベースとしてとらえ,中学初年度1年生を対象に家庭科を中心として,学級活動や他教科との連携を図った食育実践を行った。 家庭科の学習内容を一部組み換えて第1学年1学期に「規則正しい食生活」として食事と生活リズムなどに関する4回の授業を実施した。また,夏休みの生活記録を記入させて継続的な実践につなげた。夏休み期間を利用した養護教諭による「夏の保健指導」では,睡眠を中心に生活習慣についての学習を実施した。保健体育では生活習慣の運動についての学習を1時間組み,健康な生活には食事・運動・休養のバランスが大切であることを指導した。学級活動では「生活ノート」に,朝食,睡眠などの項目に記入させ,学級担任がその支援を行った。 家庭科での4回の授業は,ワークシートや振り返りアンケート等を工夫することで関心意欲をもって授業に取り組み,生徒の生活習慣への振り返りや目標設定を繰り返すことで生活改善に向けての意識づけにつながった。4月と7月,11月に行った生活調査によると,4月と比較し7月では「早寝早起きの意思」や「運動頻度」また「平日の勉強時間」に有意差があり,いずれも良好な者の割合が増え,中学生の生活リズムに移行していることがうかがえた。さらに11月では生活リズム,学習時間ともに改善されていた。しかし朝食の食事内容ではあまり変化がなかった。 したがって,中学校進学当初に,家庭科を中心に実施した食育実践の内容は生徒の意識や行動変容において効果があったと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中学校進学当初に,家庭科を中心とした食育実践を行い,評価した。その結果,一部課題が残されたものの,一定の効果があることがわかった。
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Strategy for Future Research Activity |
中学校進学当初に行った食育実践の効果が継続しているかどうかについて,第2学年を対象に追跡調査を行う。また,継続的な支援の内容と方法を考案し,実践を試みる。 小中連携を行った場合と中学校だけの実践の場合の生活調査等のデータを比較して総合的に効果を評価し,実施可能なカリキュラムを提案する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究分担者が期間内に助成金を執行しなかったため。 26年度に請求した助成金に残額を加え,物品費として期間内に使用する。
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Research Products
(3 results)