2014 Fiscal Year Annual Research Report
中学進学時の生活習慣の確立をめざした小中連携食育カリキュラムの構築と実践・評価
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24531200
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
岸田 恵津 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (70214773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 忠志 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (10230567)
増澤 康男 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 名誉教授 (30119622)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 食育 / 家庭科 / 特別活動 / 生活習慣 / 保健体育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,小学校と中学校が連携して食育を推進し,中学校進学当初の生活習慣の確立をめざしたカリキュラムを作成し,実践を通して有効性を評価するものである。中学校での食育を生活習慣確立のベースとしてとらえ,中学初年度1年生を対象に家庭科を活用し,学級活動や他教科との連携を図った食育実践を26年度も第2回実践として行った。 家庭科の学習内容を一部組み換えて1学年1学期に「規則正しい食生活」として食事と生活リズムなどに関する4回の授業を実施した。家庭科の4回の授業は,ワークシートや振り返りアンケート等を工夫することで関心意欲をもって授業に取り組み,生徒の生活習慣への振り返りや目標設定を繰り返すことで生活改善への意識づけにつながった。4月と7月,11月に行った生活調査によると,4月に比べて7月では,早寝早起きの意思や運動頻度,平日の勉強時間に有意差があり,いずれも良好な者の割合が増え,中学生の生活リズムに移行していることが示唆された。11月には生活リズム,学習時間ともに改善されていた。 家庭科と保健体育を連携させ,同時に小中連携を組み込んだカリキュラム(小学校6学年3学期から中学校1学年1学期)を作成した。授業-ふり返り-目標設定のサイクルを繰り返した授業実践を通して,カリキュラムの有効性をふり返りカードや生活記録から評価すると,基本的な生活習慣についての知識・理解と意識の向上がみられた。更に,実践前後の比較から,間食や運動については有意な行動変容がみられ,また,前年度の1年生や他校との比較からは,本実践が就寝時間や朝ごはんなどにおける行動変容に結びついている可能性が示された。また,中学校進学当初に,家庭科を中心に実施した食育実践は,生徒の意識や行動変容において効果があり,中学校を対象とした食育調査の結果等も合わせると,現実的な対応としては家庭科を中心におくと取り組みやすいと考えられた。
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Research Products
(3 results)