2013 Fiscal Year Research-status Report
DNA2本鎖切断生成過程における確率論の応用と理論
Project/Area Number |
24540128
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
税所 康正 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70195973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金川 秀也 東京都市大学, 共通教育部, 教授 (50185899)
畑上 到 金沢大学, 電子情報学系, 教授 (50218476)
伊藤 敦 東海大学, 工学部, 教授 (80193473)
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Keywords | 確率モデル / DNA / 2本鎖切断(dsb) / 線エネルギー付与 (LET) |
Research Abstract |
本研究の目的は,DNAに致命的な損傷を与える2本鎖切断(dsb)の放射線照射による生成プロセスを,確率論的モデルを構築して解析し,dsbの照射する放射線量依存性を調べることにある。 本年度は,低線エネルギー付与 (LET) 条件下における2つの確率モデル(Poisson 分布モデルと2項分布モデル)に基づいて前年度までに得られた結果を元にして,dsb生成の,放射線量とLETに関する依存性を調べた。まず最適な確率モデルを構築するために,分担者の伊藤氏と緊密に討論を繰り返しながら改良をすすめた。この間,分担者の畑上氏と相談しながら適宜計算機によるシミュレーションも行って,実際に観察される現象と照らし合わせた。これは現在も継続しているところである。この結果はいくつかの研究集会でも紹介し,参加者とさまざまな観点から討論をすることができた。特に,九月に静岡大学で開催された日本数理生物学会年会において採択された,「放射線によるDNA損傷問題の周辺-数理モデルの可能性と役割」という企画シンポジウムでは,自身発表するとともに,関連する研究の発表を聞き,全国の放射線生物学者と活発な意見交換を行うことができたことは有意義であった。 本研究はこれらの現象を解析するなかで出現する数学的問題を解決することも目的にしている。本年度は,3次元ブラウン運動の初通過時間に関する問題をはじめとするいくつかの確率論的問題について,分担者の金川氏と連絡をとりながら調べた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
dsb生成の,放射線量とLETに関する依存性を表現するために最適な確率モデルを構築する研究を進めて,この間に得られた結果はいくつかの研究集会で紹介することができた。この研究は分担者の伊藤氏とを繰り返しながらさらに現在継続しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続いて研究協力者達の協力を受けながら、分担者との共同研究を行う。 具体的には、現在までに得られたdsb生成の放射線量とLETに関する依存性を表現する確率モデルの完成度を高めて、dsb生成の放射線量とLETに関する依存性をあきらかにする。 さらにそこで出現する数学的問題を解決する。これらを実行するために、分担者と緊密な連絡をとり、得られた結果はさまざまな研究集会で発表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究分担者と緊密な連絡をとり、得られた結果をさまざまな研究集会で発表する中で、具体的な出張回数や旅費の都合で年度当初の計画よりも若干の剰余が出たものである。 前年剰余金と合わせて、研究分担者との研究打合せ、成果発表などの旅費、研究関連図書など申請時の研究計画調書に沿った使用を行う予定である。
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Research Products
(20 results)