2012 Fiscal Year Research-status Report
ダイヤモンドを用いた大強度ニュートリノ実験ミューオンプロファイルモニターの実用化
Project/Area Number |
24540307
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
山本 和弘 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80303808)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 放射線検出器 / ダイヤモンド |
Research Abstract |
研究用ダイヤモンド素材メーカーに、4mm×4mm×0.5mm の大きさのダイヤモンドチップの製作を依頼した。当初予定していたメーカー(Diamond Detector Ltd. イギリス)が倒産してしまったこともあり、代わりのメーカーを見つけるのに手間取ったが、無事年度内に納入された。ただし、上記倒産に伴い、人工ダイヤモンドの価格が2倍に高騰してしまったため、高純度のサンプルは2個のみの入手となった。両面をメタライズしたものに100~200Vのバイアス電圧をかけ、紫外線を照射して出力信号を見たところ、3日間経過しても波高の減少もなく安定した波形が見られた。また、ニュートリノ実験用にJ-PARCにインストールするために、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)製のマウントパッケージを、以前設計したものに改良を加えて製作した。平成25年度の夏にはJ-PARCのニュートリノビームラインに実際にインストールし、大強度(約10の7乗個/平方センチメートル/秒)のミューオンによる照射試験を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
価格の高騰により、当初よりも入手できるダイヤモンドサンプルの数が減ってしまったが、検出器としての製作は出来ており、初年度の計画は概ね達成できたと考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
製作したダイヤモンド検出器を、平成25年の夏にJ-PARCのニュートリノビームラインにインストールし、大強度(約10の7乗個/平方センチメートル/秒)のミューオンによる照射試験を行う。ニュートリノ実験で使用するために必要なものは、何といっても高放射線下での長期間の信号波高の安定性であるので、インストールした後は常にデータを取り続け、イオンチェンバーやカレントトランスフォーマー(CT)など他のビームモニターとの出力の相関や比率の変動を調べる予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
|
Research Products
(4 results)