2014 Fiscal Year Annual Research Report
クリック反応を用いたジョイント‐ロッド型ゲルの合成とフレキシブルナノ空間の応用
Project/Area Number |
24550261
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
永 直文 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (40314538)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ゲル / 高分子合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
クリック反応の一つである、ラジカルで反応が進行するチオール‐エン反応を用いて、機能性低分子化合物を含む種々の溶媒中でジョイント‐ロッド型ゲルを合成し、同ゲルの網目構造により形成されるフレキシブルナノ空間に低分子化合物を内包したゲルの特性解析を行なった。低分子化合物として凝集発光を示す化合物を用いたゲルでは、ゲル中での低分子化合物の凝集が阻害されるため、通常の溶液中と比較して発光強度が小さくなった。電気化学発光(ECL)性を示す低分子化合物を内包したゲルを合成し、ECL発光特性を評価したところ、定量的な評価には輝度が不十分であるものの、発光現象が確認されたも。さらに、ロッド分子自体に電気化学特性を有する機能性分子を用いたゲルの合成についても検討した。ロッド分子にカチオン部位を有し、その近傍に対アニオンが存在する構造のゲルでは、通常のイオンゲルのように、溶媒にイオン液体を用いたり、ゲル中にイオン性化合物を添加しなくても、対アニオンに由来するイオン導電性を発現することを見出した。このイオン導電度は、ロッド分子の分子鎖長、ゲル内の架橋点密度、使用する溶媒の極性と相関があることが明らかになった。
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