2014 Fiscal Year Annual Research Report
放射線リビンググラフト重合によるブロックグラフト鎖の合成と燃料電池膜への応用
Project/Area Number |
24550263
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
長谷川 伸 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 量子ビーム応用研究センター, 研究員 (60354940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 康成 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 量子ビーム応用研究センター, グループリーダー (30354939)
澤田 真一 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 量子ビーム応用研究センター, 研究員 (70414571)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | リビングラジカル重合 / グラフト重合 / 放射線 / 電解質膜 / 燃料電池 |
Outline of Annual Research Achievements |
高温で高い機械的強度と耐薬品性に優れたポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を基材として、スチレンスルホン酸エチルエステル(ETSS)のリビンググラフト重合による電解質膜の合成方法を検討した。まず基材にリビンググラフト重合の開始剤となるクロロメチルスチレン(CMS)放射線グラフト重合を用いて膜に均一に導入した。このCMSグラフト-PEEKの重合膜を用いて、ETSSの原子移動ラジカル重合(ATRP)を検討した。触媒に臭化銅(CuBr)-Tris(2-pyridylmethyl) amine(TPMA)錯体を用いた場合、高分子固相内ATRP反応によるCuBr濃度の最適値は、0.05 Mであることを見出した。これまで報告例のある80℃、120℃とは異なる50℃の低温において、ETSSのグラフト率(GD)は、直線的に増加し、電解質膜としての目標プロトン伝導度が期待できる50~200%に制御できることを見出した。イオン交換容量1.0 mmol/g(GD:119%)の試料を用いて膜電極接合体(MEA)を作製し、燃料電池試験(H2, O2 共に0.5ml/min)を行ったところ、80℃、100%RHにおいて、0.9 Vの開放電圧(OCV)と、310 mA/cm2で最大135 mW/cm2を示した。 80℃、30%RHにおいて、0.8VのOCV, 140 mA/cm2で最大56 mW/cm2を示した。
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Research Products
(2 results)