2013 Fiscal Year Research-status Report
オリンピックを契機とした都市改造の分析―東京・ソウル・北京の事例分析と国際比較
Project/Area Number |
24560781
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
片木 篤 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (70204419)
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Keywords | オリンピック / 都市計画 / ソウル |
Research Abstract |
本研究「オリンピックを契機とした都市改造の分析-東京・ソウル・北京の事例分析と国際比較」は、高度経済成長期にオリンピックを開催した首都、東京・ソウル・北京を取り上げ、それぞれの都市におけるオリンピックを契機とした都市改造の計画・実施を明らかにしようとするもので、平成25年度は、前年度に引き続き、ソウル・オリンピック(1988年)の調査・分析をを研究代表者・片木篤と博士課程後期課程2年・朴光賢の2名で実施した。 都市スケールでは、1960年代から80年代にかけてソウル都市基本計画(マスタープラン)における道路網の変遷について分析し、朴光賢,「1960-80年のソウル都市基本計画における道路網について」『日本建築学会計画系論文集』第78巻第693号,2013年11月, pp.2425-2432.という学術論文にまとめた。また地区スケールでは、ソウル・オリンピックの2つの主会場を擁するジャムシル地区開発を取り上げ、朴光賢,「ソウル・ジャムシル地区開発に関する研究-ジャムシルチク総合開発計画'70の評価を中心に」,日本建築学会大会学術講演梗概集(北海道),2013年8月,pp.487-488.という口頭発表を行い、それを「ソウル・ジャムシル地区開発に関する研究-ジャムシル地区開発総合計画(1970年)からジャムシル地区開発総合基本計画(1974年)への計画変更について」という学術論文にまとめ、日本都市計画学会に投稿、現在審査中である。更に大街区スケールでの分析の皮切りに、ジャムシル総合運動場計画を取り上げ、朴光賢,「ソウルオリンピック施設に関する研究-ジャムシル総合運動場計画の変遷について」を日本建築学会大会学術講演梗概集(近畿)に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
最初の2年間は、ソウルオリンピックを契機とした都市改造の計画・実施の全容を明らかにする計画であり、本年度までにソウル都市基本計画、ジャムシル地区計画の経年変化についてとりまとめ、都市-地区スケールでの分析を終えることができた。 しかしながら、ジャムシル地区開発に関する学術論文が現在査読中であること、また主会場の内、総合運動場計画の分析は着手したものの、国立競技場計画の分析が未着手であることから、やや遅れていると言わざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
最初の2年間は、ソウルオリンピックを契機とした都市改造の計画・実施の全容を明らかにする計画であったが、総合運動場計画及び国立競技場計画といった大街区スケールでの分析が進んでおらず、更に個々の競技場施設のデザインについての分析もなされていない。 当初計画では、平成26年度から北京の調査・分析に取り掛かる予定であったが、ソウルの調査・分析にもう1年間かけ、建築スケールに至るまでのソウルのケーススタディを完成させることとする。
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